蔵前仁一著『よく晴れた日にイランへ』読了。
蔵前仁一著『よく晴れた日にイランへ』(旅行人,2015年)を読んだ。
できることならイランを旅してみたいという気分になる本だ。
現在の中東情勢の下ではそれは叶わぬ夢だが。
著者は言わずと知れた旅の達人。2014年にイランを旅した。
本書で著者は,テヘラン滞在はほどほどに,それ以外の都市や村々を巡っている。
まずタブリーズに向かい,郊外の美しい山々に圧倒される。
次にミニ・カッパドキアとも言うべきキャンドヴァン村の地下住居を見学。
そのあとはタブリーズのバーザールを練り歩く。
タブリーズの後は南下してクルド人の街,ザナンダジを訪ねたり,さらに国境の町・バランガンへと向かったり。
同中では運転手とイランにおけるトヨタの車の価格について談義。
ザナンダジからは少し南下してハマダーンに行き絨毯屋を巡る。
ハマダーンからさらに南下してカーシャーンを訪問。隊商宿のドームの精緻なアラベスク模様に圧倒されたり,緑色の光を放つモスクに陶然となったり。
全部書き記すと大変なので,あとは適当に省略するが,著者はさらにエスファハーン,シーラーズといった大都市を巡ったり,遊牧民の居住地を訪れたりと,イランの各地方をぐるっと回る大旅行をしている。
こういう旅行,してみたいものだ。
この旅行中に著者が出会ったイラン人たちは,チャイを飲めだの,食事をしろだのホスピタリティあふれる人々だった。
こういった魅力あふれる文明・文化を持った国を,石器時代に戻してやるなどと,とんでもない話である。


