『カフェから時代は創られる』
昨年10月に広島PARCOで開催された「BOOK PARK CLUB(ブックパーククラブ)」で購入したのがこの一冊:飯田美樹『カフェから時代は創られる』である。
積読(つんどく)状態が続いていたが,このGWに読み始めた。面白い。
時代を作る人たちのことを天才と呼ぶ。天才は生まれながらにして天才ではなく,カフェの中で天才になるのだ…というのが大まかな趣旨。
端的に言えばこういうことだ:
例えば一流の画家になろうとする。それを強く思うのが第一歩。
だが,思っているだけではダメで行動に移さなくてはならない。
しかし,行動に移すと周囲の人々の無理解に直面し,挫けそうになる。
そんなとき,同じ思いを持つ仲間たちと議論し切磋琢磨できる場所に行くことができれば,才能を伸ばし,何かを実現できるかもしれない。
あわよくば,その場所に,すでに一流の画家となった先輩がいればベスト。
その先輩をロールモデルとし,言動・履歴をトレースすれば,成功の確率が上昇する。
パリにおけるそんな場所こそがカフェである。
藤田もボーヴォワールもピカソもカフェで育った。
パリの(モンパルナスやモンマルトルの)カフェに当たる場所は日本にあるだろうか?
幕末維新で言えば,松下村塾や適塾か? 漫画の世界で言えばトキワ荘か?
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 『カフェから時代は創られる』(2023.05.08)
- 段田安則主演「セールスマンの死」を観てきた(2022.05.30)
- Murat Palta氏:オスマントルコ伝統の細密画でセーラームーンを描いた人(2021.12.27)
- 濱田庄司記念益子参考館に行ってきた(2021.12.14)
- 「民藝の100年」を見てきた(2021.11.30)
コメント