『神々の山嶺』観てきた
パトリック・アンベール監督のアニメーション『神々の山嶺』を観てきた。
谷口ジローによるコミックで5巻にわたってじっくり展開されてきた物語を90分のアニメにまとめるというのはものすごい難業だと思う。
エピソードの厳しい取捨選択,ストーリーの再編を経て,小説・コミックに続く,この第3の『神々の山嶺』が完成したのだと思う。
羽生によるエベレスト南西壁冬期単独登頂に上映時間の多くを割き,残りのエピソードはそこに至る最低限のものに絞り切っている(羽生の人間性がややまともに,文太郎が子供に,涼子がポカホンタス的になっているのはご愛敬)。
雪と岩の描写は完璧。そして,クライマーの一挙手一投足を克明に描いている。アニメーションの利点を最大限に生かし,小説やコミックではわかりにくい細かい動きを観客に伝えている。
夢枕獏先生が「谷口ジローに見せたかった」と言っているもの納得。
また,コミックを読み返したくなる映画だ。
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