血中アルコール濃度0.05%という誤解|トマス・ヴィンターベア監督『アナザーラウンド』
マッツ・ミケルセン主演,トマス・ヴィンターベア監督のデンマークの映画『アナザーランド』(原題:Druk)を見てきた。
アカデミー賞国際長編映画賞受賞作。
血中アルコール濃度を0.05%に保つと仕事もプライベートもうまくいく!というノルウェー人哲学者の仮説に,マーティン,ニコライ,トミー,ピーターの4人の高校教師がチャレンジするというブラックコメディ―。喜劇が悲劇に転じるが,最後に救いもある。
映画でノルウェーの哲学者として紹介されていたのは,ノルウェーの精神科医Finn Skårderudである。
ちなみに「血中アルコール濃度0.05%」仮説は仮説でもなんでもなく,Skårderudが200年前の本の前書きに書いた文章が誤解されて広がったものである。
Skårderudはこの仮説の提唱者と言われて迷惑しているようだが,この映画自体に対しては高い評価を与えている(参考:"Norwegian psychiatrist on misinterpreted alcohol theory: "Today they had called it fake news", Nyheter, SVT, 2021/4/28)。
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