英語発達史|ラフな時代区分
OEDの編纂に関わった英語学の泰斗,ヘンリ・ブラッドリ (Henry Bradley, 1845 - 1923)の著書『英語発達小史』いによれば英語は歴史的に古英語 (Old English),中英語 (Middle English),近代英語 (Modern English)に分けられる。それぞれの時代区分は次の通りである:
- 古英語 ~1150
- 中英語 1150~1500
- 近代英語 1500~現代
しかし,同書は1904年に上梓された本であるため,それ以降の英語の急激な広がりを反映していない。20世紀以降の枠組みとして,現代英語という区分を付け加える必要があるだろう。
また,古典英語が成立する前のことも考えないと,英語が英語たる所以がわからないだろう。
そこで,時代区分を改めて記すと次のようになる。
- 英語前史 ~ 450年
- 古英語 450~1150年
- 中英語 1150~1500年
- 近代英語 1500~1900年
- 現代英語 1900~現代
もちろん,さらに詳しく区分する研究者もいる。例えば,近代英語を,Early ModernとLate Modernに分けるとか。
上に挙げたのはだいたい合意されている時代区分であり,以後の記事ではこの区分で英語の歴史を記述する。
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