『コロナ後の世界を生きる』を読む
『コロナ後の世界を生きる――私たちの提言』(岩波新書)という本が出ているのだが、けっこう売れているらしい。今読んでいるところである。各界著名人の考察や提言が集められていて勉強になる。
ちなみに小生としては「コロナ後」という言葉には疑問がある。小生の感覚では「ウィズコロナ」だからだ。相当な長い時間、コロナウイルスとの共存をせざるを得ないことだろう。
なるほどと思った言葉を抜き出してみる:
「COVID-19には、普段は実態を覆い隠している濃厚な霞や濁りを払拭する力があるが、人間社会もまたそれと同じように本質が晒された状態におかれている。」(ヤマザキマリ 本書90頁)
「疫病は、瞬時に流れを堰き止め、壊し、世界を荒涼とした景色に激変させるものではない。その代わりに、ものごと、やがて自分の何かをも元へ戻れない形へと変質させてしまう。新型コロナの感染拡大は、時間の災害なのだと感じています。」(ロバート・キャンベル 本書101頁)
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