サルマン・ラシュディ『真夜中の子供たち』上巻読了
サルマン・ラシュディ著,寺門泰彦訳『真夜中の子供たち』の上巻を読了した。
上巻の前半部分が第1巻であり,主人公サリーム・シナイが生まれるまでのムスリム一家の歴史がインド現代史を絡めながら描かれている。そして第1巻の終わりにサリーム生誕の秘密が明かされ,びっくりする。
上巻の後半部分が第2巻で(第2巻は下巻にも続く),サリームが10歳になるところまでが描かれているのだが,サリームをはじめ,1947年8月15日,インド独立の夜に生まれた1001人の子供たちに不思議な力が備わっていることが描かれており,第1巻に比べて奇想天外な内容となっている。
上巻の終わりでもまたサリームに関して驚くべき事件が起こる。ラシュディは話の盛り上げ方がうまい。今月中旬に出る下巻が楽しみだ。
サリームの母親が密会場所としている軽食堂のメニューに「ベールプーリー(ベルプリ भेलपूरी)」というのがあって,気になったので調べてみたら,うまそうなスナック菓子である(参照)。ポン菓子みたいなパフ米にタマリンドのソースをかけて,野菜と一緒に食べるのだそうだ。
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