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2019.07.08

これからの本屋,これからの書店

ユリイカ 2019年6月臨時増刊号 総特集◎書店の未来 ―本を愛する全ての人に―』を読んでいるのだが,「リアル書店の敵はネット通販大手」というのは嘘だというのがわかってきた。

およそ組織が滅びるときは外患よりも内憂が原因であることが多い。

書店は立地と面積に頼り過ぎてきた,そして店員の能力向上に努めてこなかった――というのが複数の論者の意見である。

洋服店の店員は売っている洋服についてデザインから生地から縫製からあらゆることを語ることができる。そこまでできる書店員はいるだろうか?

同じ本屋でも,大手チェーンを除く古書店などは,それぞれ個性的な品揃えを見せており,また並べている本の一つ一つについて店員が説明をすることができる。新刊書店に比べて古書店はなかなかしぶとい。新刊書店が古書店から学ぶべきことは多い。

 

これからの書店は,本のセレクトショップ,ライフスタイルを売る店,サードプレースへと変化する必要がありそうだ。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

書店も他の小売も同じと思うのですが、トップセラーの在庫は切らさないようにしっかり持ちたい、その結果どの会社のどの店に行っても同じような陳列になってしまう。売れ筋以外で特色を出そうと思ったら店の規模を大きくして在庫を増やさなければならず、管理が大変になってしまう…こうしたジレンマがあります。
その点、古書にベストセラーというのは基本的に無いわけで、店主の好みで品揃えを自由にセレクトし店全体を売り物にして提案できる。もともと好みの商品をあつかってるから知識も豊富。爆発的な売上はなくても、店主の好みと合った固い常連が付く。今の時代これは強みだなと思ったりしております。

投稿: 拾伍谷 | 2019.07.15 00:41

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