山口県立萩美術館・浦上記念館で「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」を見てきた
会期がそろそろ終わりに近いというので,ツマとともに山口県立萩美術館・浦上記念館で開催中の「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」を見てきた。
フィンランドの美術・工芸は1900年のパリ万国博覧会で好評を得,ロシアからの独立を目指していた民衆に誇りと自信を抱かせた。
とくにフィンランドの陶芸は,美術工芸中央学校とアラビア製陶所美術部門に牽引されて, 1930年代に大躍進を遂げる。
この展覧会ではフィンランド陶芸の黎明期から黄金期ともいえる1950~60年代までの作品群が展示されている。
老生がとくに感銘を受けたのは,まず,ビルゲル・カイピアイネン(Birger Kaipiainen, 1915 - 1988)の作品群である:
↑ビーズバードたち(1960年代,アラビア製陶所)。
↑燭台(天使)1957年ごろ(ロールストランド製陶所)
↑これもまた,燭台(天使)1957年ごろ (ロールストランド製陶所)
↑彫像(天使)1967年ごろ(アラビア製陶所)
そして,ビルゲル・カイピアイネンから陶芸の基礎を学んだという,ルート・ブリュック(Rut Bryk, 1916 - 1999)の陶板群も素晴らしい:
↑陶板「ヴェネツィアの宮殿 窓辺の人々」1954~58年ごろ(アラビア製陶所)
↑陶板「聖体祭」1952~53年ごろ(アラビア製陶所)
他にもミハエル・シルキンやフリードル・ホルツァー=シャルバリらによる素晴らしい陶器類が展示されており,頭の中がパンパンになるぐらい,フィンランドの陶芸を堪能した。
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