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2019.03.03

力こぶ映画:ウィリアム・フリードキン『恐怖の報酬』観てきた

YCAMでツマとウィリアム・フリードキン『恐怖の報酬』(Sorcerer)の4Kデジタル・リマスター・オリジナル完全版を観てきた。

南米奥地に流れてきた4人の犯罪者たち。油井で発生した大火災を消すため,8000ペソの報酬と引き換えに消火用のニトログリセリンを運搬することになった。行く手には熱帯雨林に覆われた悪路が待ち構えている。さて,生きて目的地にたどり着けるのか?

Sorcerer02

アメリカから逃げてきたマフィア(ロイ・シャイダー),フランスから逃げてきた投資家(ブルーノ・クレメル),メキシコの殺し屋(フランシスコ・ラバル),アラブのテロリスト(アミドゥ)。ゴツゴツしたイカつい顔の男たちばかりなのがいい。今の映画にはあまりこういう俳優たちはいません。力こぶ映画。

轟音を立て,画面を圧する数々のマシーンもいい。巨大な掘削機械,クレーン,ヘリ,プロペラ機,そしてトラックが観客に迫る。ロイ・シャイダーやアミドゥとブルーノ・クレメルがそれぞれ操るトラックは風雨と悪路をものともせず傲然と走るモンスターのようだ。


◆   ◆   ◆


本作は『地獄の黙示録』と双璧を成す大作として完成されながら,1977年の全米公開時には興行成績は振るわなかった。その後,権利関係が不明になるというトラブルに見舞われ,長らく封印状態。だが,フリードキンは根性で権利関係を整理し,映像の修復を行い,ついに2013年121分のオリジナル完全版として復活。それが,YCAMに届いたわけである。

フリードキンが「1コマも修正する気にならない」と豪語した通り,一瞬も目を離すことができなかった。

崖に架けられた脆弱な木橋や豪雨で増水した大河に渡されたつり橋。これらの難所をトラックが通過するシーンには心拍数が高まった。映画でこんなにハラハラしたのは久々。そして,登場人物が家族の話をすると死亡フラグというお約束を忘れないのもいい。音楽も最高。いやー面白かった。

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