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2019.02.19

ナタウット・プーンピリヤ監督『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』を見てきた

YCAMで『バッド・ジーニアス』を見てきた。2017年公開のタイ映画。

実に面白い。

STIC(国際的な大学入試テスト)でのカンニングを成功させようという,コミカル,スリリングかつスタイリッシュなクライム・ムービー。

カンニングを主題とする映画は昔からあった。おそらく『ザ・カンニング [IQ=0]』が嚆矢なのではないか。それらの映画は純粋な娯楽作品だった。

だが本作の場合,学歴社会への挑戦,貧しさからの脱出といった社会派のテーマも重なって,ストーリーに奥行きが出ている。

主演のチュティモン・ジョンジャルーンスックジン(Chutimon Chuengcharoensukying,通称オークベープ,Aokbab)がイイ。176㎝の長身を誇るクールビューティ。

本人も超名門チュラロンコン大学で学んでおり,カンニングの中心となる天才少女役が様になる。

クールなのだが,若さゆえ知恵と経験の不足からピンチに動揺してしまう。そういう演技が上手。

クリーニング屋の息子で成績優秀で正直者だったバンク(チャーノン・サンティナトーンクン)が悪事に巻き込まれ,最終的には暗黒面に堕ちいていくのも良い。

貧乏人を悪意なく踏みつけて生きていく,残酷かつ屈託のない金持ちの坊ちゃん嬢ちゃん役のティーラドン・スパパンピンヨーやイッサヤー・ホースワンらの演技も光っている。

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