長門峡に行った
山口が誇る,紅葉の名所,長門峡に行ってきた。
中原中也が絶賛した場所である。
道の駅長門峡から竜宮淵に至る5キロ強の道のりを往復した。
紅葉のピークはすでに過ぎたようで,山全体が赤く染まっているような景色は見られなかったが,日本海に注ぐ阿武川上流の渓谷の変化に富んだ表情を見ることはできた。
川のところどころにはこのように青く澄んだ淵が見られる:
途中の東屋に掲げられた警告が怖い。
1.底は 見えても 見たより深い
2.川底は 思わぬ 深みがある
3.淵には 極度の 低温層が
4.湿った 岩は すべります
5.遊歩道は 子供を優先に
6.防護柵越せば 危ない命がけ
すれ違うのもやっとの遊歩道。
ところどころに残る紅葉。
これ(↓)は,終点・竜宮淵の近くの「雪舟滝」
往復約11キロ。3時間半のハイキングとなった。
中原中也が長門峡を描いた詩がこれ:
冬の長門峡
長門峡に,水は流れてありにけり。
寒い寒い日なりき。
われは料亭にありぬ。
酒酌みてありぬ。
われのほか別に,
客とてもなかりけり。
水は,恰も魂あるものの如く,
流れ流れてありにけり。
やがても密柑の如き夕陽,
欄干にこぼれたり。
ああ! ――そのような時もありき,
寒い寒い日なりき。
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