孤狼のグルメ
――久しぶりの三田だ。
まだ会議まで時間があるし,何か腹に入れておこう――。
ということで,降っているのかいないのかわからない程度の小糠雨の中,店探し。
ピークを過ぎつつある昼の三田の飲食店街をうろうろしていると,とある路地の奥に看板が見えた。
「ビストロ&スペイン古民家バル chab」
――スペイン料理!
うん,いいじゃないの――。
丼物,定食,麺類といった,いかにも昼飯っていう感じじゃないのがいい。
住宅を改造したらしい店内。十人ほど入れば一杯になりそうだ。
カウンターの奥には先客が1名。テーブル席には男女。そして別のテーブルには女性三人組。
いずれも若い。勤め人には見えないから,慶應の学生だろう。
カウンターに案内された。先客から椅子2つ分離れて座る。
4つあるランチメニューの中から,牛肉のトマト煮を選んだ。コバラベリーにはちょうどいい感じ。チーズのトッピングを付けて計850円。
前菜をつまみながら,暫時待つ。すると,バケット半分と一緒に,バーナーで表面を焼いたばかりの熱々の料理が登場。
やけどしないよう,少しずつスプーンで掬って食べる。トマトの酸味にチーズの味が加わってちょうどいい感じになっている。トッピングにチーズを選んで正解。ワインでコトコト煮たという牛肉が舌の上で溶ける。
――ああ
この豊かな気持ち――。
時々,バケットをちぎり,トマトソースを付けて食べる充実感。
出張先でこんな良い思いをして申し訳ない。
ツマには千疋屋の絹ごしフルーツ杏仁豆腐でもお土産に買っていこうか。
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