麒麟がケンカすると日食が起き,鯨が死ぬと彗星が現れる?
先日,『群書治要』の紹介をして以来(参照),「中国哲学書電子化計画」に収められた古典を拾い読みすることが日課となっている。
宋の太宗が毎晩3巻ずつ読んでいたという,宋代初期の類書『太平御覧』の「天部七・妖星」の章を読んでいたところ,
『春秋考異郵』曰く,鯨魚死して彗星出づ
という面白い話が出ていた。鯨が死ぬと彗星が出るのだそうだ。
『春秋考異郵』という書物は知らないが,『淮南子』「天文訓」にも同じ話が出ていた:
麒麟闘而日月食,鯨魚死而彗星出,蠶珥絲而商弦絶,賁星墜而勃海決。
「麒麟が闘うと日食や月食が起こり,鯨が死ぬと彗星が出現し,蚕が糸をはくと弦が切れ,流星が落ちると大海が溢れる」ということである。陰陽に関するたとえ話,つまり天界での動きと地上の動きはリンクしているよ,という話なのだろうが,あるいはこういう言い伝えが中国のどこかにあったのだろうか?
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