新阿武川発電所を観てきた
仕事の一環で,山口県企業局が管理している新阿武川(しんあぶがわ)発電所を観てきた。
これは阿武川水系に設置された阿武川ダムの水を利用して発電を行う,要するに水力発電所である。
阿武川ダムは重力アーチ式コンクリートダムで,堤高は95メートルある。
近くで見るとやはり圧巻である。
ダムには治水と利水の2つの役割がある。治水というのは洪水を防いだり,水量を調整することを言う。そして利水というのは飲み水や工業用水を取水したり,発電したり,水を利用することを言う。水力発電所は後者,利水のための施設である。
新阿武川発電所はこのダムの底から取水して下の写真(↓)の水圧鉄管に水を流し,その水を使って水車を回す。この水圧鉄管には毎秒30立方メートル,つまり30トンの水が流れる。
水車自体は見られないが,下の写真(↓)はその水車によって回る軸である。
この車軸(↑)がさらに発電機(↓)を回して,最大19,500kWの電気を起こす。
この発電所,運転開始は1975年3月。年間70,000MWh,およそ20,000世帯分の電力を作り出す。
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