柴山守『地域情報マッピングからよむ東南アジア』
GISを利用した東南アジア地域研究の実例でも勉強しようと思って,柴山守『地域情報マッピングからよむ東南アジア』という本を手に取ってみた。
そうしたら,豈図(あにはか)らんや,本書の最初の三分の一ほどは,タイ語ワープロ開発史の話だった。タイ文字フォントや入力方式の開発秘話,仏典の用語索引作成などの偉業が語られている。
だが,小生が求めているのはそこじゃない。
地図上に人やモノの動きをマッピングするGISらしいお話は,残り三分の二に登場する。
「第2章 上座仏教寺院と僧侶の<うごき>」,「第3章 海域アジアにみるものの<うごき>」,「第4章 ハノイ都市化の<うごき>をよむ」といった各章に小生が求めてきた研究の実例が紹介されていた。
建築学あるいは都市計画の専門家にとっては第4章が興味深いことだろう。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 小池正就『中国のデジタルイノベーション』を読む(2025.01.06)
- 紀蔚然『台北プライベートアイ』を読む(2024.09.20)
- 『ワープする宇宙』|松岡正剛に導かれて読んだ本(2024.08.23)
- Azureの勉強をする本(2024.07.11)
- 『<学知史>から近現代を問い直す』所収の「オカルト史研究」を読む(2024.05.23)
「東南アジア」カテゴリの記事
- 高野秀行『西南シルクロードは密林に消える』(2023.05.05)
- 納豆が食べたくなる本|高野秀行『謎のアジア納豆』(2023.04.20)
- 「情動エンジニアリング」について考える本(2022.03.19)
- 東南アジアの現代史はこれで:『はじめての東南アジア政治』(2022.02.11)
- ミャンマーにてクーデター(2021.02.01)
コメント