加古里子,古川薫,訃報相次ぐ――実はどちらもエンジニア
5月2日に加古里子(かこさとし)が,5月5日に古川薫(ふるかわかおる)が逝去した。
加古里子は1926年3月31日生まれ,古川薫は1925年6月5日生まれで,同学年。どちらも92歳で没した。
加古里子といえば,『だるまちゃんとてんぐちゃん』
だるまちゃんも,てんぐちゃんも子供なのに髭面というのがとても良い。
古川薫と言えば,下関生まれの郷土作家。幕末期の長州藩を舞台にした作品が多い。
山口大学教育学部を卒業後,教員を経て山口新聞に勤務。1990年に『漂泊者のアリア』で第104回直木賞受賞。
老生が読んだ『斜陽に立つ』(毎日新聞社,2008年)は乃木希典(と児玉源太郎)の生涯を描いた評伝小説。ほぼ晩年の作。
この作品の後は『君死に給ふことなかれ 神風特攻龍虎隊』(幻冬舎,2015年)と『維新の商人 語り出す白石正一郎日記』(毎日新聞出版,2017年)のみ。
実はこの人たち,学年が同じというだけではない。エンジニアとしての教育を受けてきた,という共通の背景がある。
古川薫は航空機のエンジニアになるため宇部工業学校機械科を卒業し,航空機会社に勤務した。
加古里子は東京大学工学部応用化学科を卒業後,昭和電工に勤務した。
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