デーバナーガリー文字表と五十音図(その1)
石井溥『基礎ネパール語』(大学書林)を紐解きながら,デーバナーガリー文字の練習をしているわけである。
デーバーナーガリー文字の並び方と日本語の仮名の五十音図との関係が見えてきて面白い。
まず,母音であるが,日本語では「あいうえお」が母音とされる。
そして,デーバナーガリー文字では伝統的に母音の仲間とされる /ri/ /rii/ /li/ /lii/の4文字も含めて,14文字が母音字とされている。
そして,デーバナーガリー文字の母音のうち,日本語の仮名では母音とされないものや一文字で表さないものを削って並べ治すと・・・
このように「あいうえお」となる。
実は,五十音表の仮名の順番は古代インド音声学の成果に基づいているのでこうなるのである。
「言語学の基礎」というウェブページで解説されている(「五十音図の謎」)のだが,要するに,
古代インド音声学→サンスクリット文字の配列→仏教伝来→五十音表の成立
という仏教受容の歴史的な流れの中で日本語の五十音図ができたのである。
一方,インドでは,
サンスクリット文字→デーバナーガリー文字
というようにデーバナーガリー文字がサンスクリット文字に取って代わった際に,並び順が継承された。
では,「あかさたな」の方はどうか? これについては次回説明する。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 蔵前仁一著『よく晴れた日にイランへ』読了。(2026.10.04)
- 秋道智彌『海の人類学』読了(2026.09.30)
- 博品社「博物学ドキュメント」(第1期)を揃える(2026.03.24)
- 佐々木美佳『うたいおどる言葉,黄金のベンガルで』を読む(2026.03.23)
- 『学術書を読む』を読む(2026.02.13)
「ネパール」カテゴリの記事
- 納豆が食べたくなる本|高野秀行『謎のアジア納豆』(2023.04.20)
- 『「シェルパ」と道の人類学』を読む(2022.02.11)
- アフガニスタンからネパール人1500人を救出せよ(2021.08.17)
- ネパール市民はロックダウンを歓迎(2020.03.25)
- 『ネパール・チベット珍紀行』読了(2020.03.17)



コメント