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2018.01.14

アレハンドロ・ホドロフスキー監督『エンドレス・ポエトリー』を観てきた

今日は夕方からYCAMでアレハンドロ・ホドロフスキー監督の『エンドレス・ポエトリー』(2016年,フランス,チリ,日本)を観てきた。

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アレハンドロ・ホドロフスキー監督自身の青年時代を描いた映画。舞台は第2次イバニェス政権成立時のチリの首都サンチアゴ。とは言っても虚実ないまぜで描いている。この手法はマジック・リアリズムというのだそうだ。映像はヴィヴィッド,極彩色で,フェリーニ,鈴木清順,大林宜彦らを彷彿とさせる。どぎつい描写が多いが,映画全体的からは生きる喜びが溢れ出している。

ホドフスキー監督自身が老いたアレハンドロとして登場し,若いアレハンドロを監督の末子のアダン・ホドロフスキーが,アレハンドロの父・ハイメを監督の長男のブロンティス・ホドロフスキーが演じている。ホドロフスキー一家総動員だ。

あと,若きアレハンドロの芸術仲間に合体ダンサーという男女二人組が出てくるのだが,その女の方を日本人ダンサーの伊藤郁女が務めている。

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老いたアレハンドロは若きアレハンドロに語る。老いるのは悪くないと。

人は老いることで,いろいろなことを手放すことができる。セックス,財産,名声,そして自分自身を。

大事なのは,とにかく自分自身を生きることだ。


今年の映画初めはこの一作。一年を生き抜くためのエネルギーを貰いました。

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2018.01.10

日本への留学生,29万人超え

日本政府はグローバル化の一環として留学生の増加を狙い,2008年以来,「留学生30万人」の目標を掲げてきたわけである。

昨日たまたま手に取った,NPO「国際留学生協会」が発行する「向學新聞」の2017年11月号のトップに「留学生,過去最高の29万人超 政府目標年内に達成か」という見出し付きの記事が載っていた。日本政府の悲願もいよいよ達成か。ちなみに日本国内の在留外国人数もまた過去最高で,247万人を超えている。

今を去ること約10年前,2008年9月下旬に本ブログで「アメリカには58万人の留学生がいる」という記事を書いた。その時は,米国にはそんなにも多くの留学生がいるのか,と感心したものである。それが,今や日本も負けていないぐらいになったものである……。

と感慨深げになりつつ,米国Institute of International Educationの統計で,現在の米国における留学生数を確認してみたところ,魂消た。

2016/17年度の米国への留学生総数は1,078,822人で,さらに延びていたわけである。

まあ,人口比で考えたら日本も同水準だと言えるわけだが,それにしても米国は凄い。

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2018.01.09

千野隆司『おれは一万石』を読む

時代小説はあまり買わないのだが,タイトルに痺れて買ってしまったのがこれ,

千野隆司『おれは一万石』(双葉文庫)

である。

前に書いたことがあるが,うちのツマのご先祖は加賀藩主前田利常公に仕えた武士,小幡宮内長次(おばたくないながつぐ)で,禄高は10,950石に達していた(参考:「加賀藩・小幡宮内家の近世」)。なので,「一万石」には過剰に反応する次第である。

さて,内容。

時は天明6(1786)年,老中田沼意次が失脚しそうな不穏な雰囲気の頃。主人公は美濃今尾藩三万石竹腰勝起(たけのこし・かつおき)の次男,正紀(まさのり)17歳である。下総高岡藩井上家への婿入りが決まったのだが,高岡藩は1万石の小藩で,今まさに水害の危機に直面しており,なんか心許ない感じである。高岡藩領内の小浮村を洪水から守るべく,正紀は杭2000本の調達に奔走するのであった――。

尾張徳川家の血を引いているということで,井上家を奉じる藩士たちからの反発を感じたり,領内の農民の苦労を顧みない江戸住まいの藩主一家や家老たちに憤りを感じたり,主人公正紀の心の動きが若武者らしくて良い。

大名の石高については一昨年,「大名の石高はパレートの夢を見るか?」という記事で検討したことがあるのだが,1万石ちょうどの大名は31家もある(寛文印知による)。ちなみに寛文印知によれば,下総高岡藩は11,485.97石だった。


どうでもいい話だが,『おれは一万石』のタイトルでピンと来たのが,堀道広の漫画,『おれは短大出』。これは青林工藝舎の雑誌アックスに連載されているのだが,まだ単行本になっていないのが残念。

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2018.01.08

『西郷どん』には『翔ぶが如く』の残り香が芬々(ふんぷん)

昨晩,NHK大河ドラマ『西郷どん』を観たわけだが,随所に『翔ぶが如く』の残り香が感じられた。

『翔ぶが如く』で西郷隆盛を演じた西田敏行は『西郷どん』ではナレーションを担当。

同じく『翔ぶが如く』で大久保利通を演じた鹿賀丈史は『西郷どん』では島津斉興(しまづなりおき)を演じている。

『西郷どん』には『翔ぶが如く』へのオマージュの要素があるのかもしれないが,同じテーマのドラマで,別の役とは言え同じ俳優たちが関わっているあたり,ひょっとして日本の俳優の層って薄いのではないだろうかと感じざるを得ない。


あと,西郷隆盛の三人目の妻,糸(イト)の件。

『西郷どん』で糸を演じているのは黒木華。ドラマの冒頭,上野で西郷隆盛の銅像の除幕式が催行される。この列席者の中には老いた糸の姿があるのだが,これが,田中裕子そっくり。田中裕子は『翔ぶが如く』で糸を演じたことがあるので,これもオマージュか?

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松の内にテレビで観た映画やドラマ3本

チラシの裏に書くべきことを,ブログに書いてしまうわけである。


◆   ◆   ◆


(その1)『君の名は。』を観た

1月3日,テレ朝系で新海誠監督『君の名は。』が放送された。老生は録画して後日鑑賞した。

以前のブログ記事で書いたように(参考),老生は去年の3月,YCAMで『秒速5センチメートル』を観た。その時の記憶を踏まえると『君の名は。』は『秒速5センチメートル』の別解のような気がした。あと,この映画は東日本大震災に大きな影響を受けているのだろうと思った。

携帯電話が主人公たちのコミュニケーションツールとして重要な役割を担っているというのは,『ほしのこえ』や『秒速5センチメートル』と同じ。老生がすごくいい演出だと思ったのは,瀧のスマホに残されていた,三葉と瀧の会話の記録が文字化けし,どんどん消え去っていくシーン。

奥寺パイセン(長澤まさみ)の位置づけについてはfinalvent氏がしっかりと考察しているので(参照)一読されたい。


◆   ◆   ◆


(その2)『精霊の守り人』を観た

NHKの大河ファンタジー『精霊の守り人』(主演:綾瀬はるか)を3年に渡ってずっと観ている。視聴率が振るわないようだが,老生としては見ごたえを感じている。

今回の最終章ではタルシュ帝国が海を越えて新ヨゴ国に攻め寄せてきている。その戦争シーンが「203高地」的というか,「プライベートライアン」的というか悲惨極まりなくて素晴らしい。訓練も受けず寄せ集められただけの新ヨゴ国の農民たちが,粗末な武器を手にタルシュ帝国の重装歩兵に立ち向かわされ,一方的に虐殺されていく。『シン・ゴジラ』で監督・特技監督を務めた樋口真嗣監督による演出である。さすが。


◆   ◆   ◆


(その3)『西郷どん』を観た

維新150年ということで始まった大河ドラマ『西郷どん』。鈴木亮平は作品ごとに体を仕上げてくるのが凄い。日本のロバート・デ・ニーロだ。

お由羅の方(小柳ルミ子)と斉彬公(渡辺謙)は江戸生まれなので,他の登場人物たちと違って江戸言葉を話している。細かい演出。神は細部に宿る。

オープニング曲に関して: 始まりが高校野球のブラスバンドによる応援曲を彷彿とさせるが,後半に女性の声が入ると,『龍馬伝』がフラッシュバックしてくる。幕末ということで意識したか?

いまのところ,西郷どんは心の美しい人として描かれるような感じ。だが,竜馬暗殺の首謀者説もあるなど,実際の西郷隆盛は結構な謀略家であるとも考えられ,そういった暗黒面との調和はどうすんだろうというのが気になるところである。

あと,「維新150年」はあくまで新政府側の表現で,会津はじめとする佐幕派の皆さんにとっては「戊辰戦争150年」であることに留意されたし。

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2018.01.07

善通寺のカタパン

昨年,うちの両親が四国八十八箇所を巡り,無事に結願(けちがん)したそうである。

年末年始に実家に帰ったところ,そのときのお土産として「善通寺のカタパン」をくれた。

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善通寺のカタパンは熊岡菓子店のものが元祖だそうだが,お土産でもらったのは川向製菓のもの。

全体に砂糖がまぶしてある。素朴でおいしいのだが,下の写真の石ころみたいなカタパンなんか歯が折れかねないほどの硬度を誇っている。口の中に入れたら飴のように舐めて,柔らかくなるのを待つしかない。

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もともとは兵隊食として開発されたらしい。お遍路さんの携行食かと思っていた。

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せり,なずな,…

せり,なずな,ごぎょう,はこべら,ほとけのざ,すずな,すずしろ,これぞ七草。

というわけで,今日は七草粥の日である。もともとは「七種」と書いたらしい。
うちのツマがスーパーで,宇部西高校産の春の七草セットを買ってきた。

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正月食べ過ぎた人が胃を休めるように,という意味を持つ。ありがたい古人の知恵である。

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