松の内にテレビで観た映画やドラマ3本
チラシの裏に書くべきことを,ブログに書いてしまうわけである。
(その1)『君の名は。』を観た
1月3日,テレ朝系で新海誠監督『君の名は。』が放送された。老生は録画して後日鑑賞した。
以前のブログ記事で書いたように(参考),老生は去年の3月,YCAMで『秒速5センチメートル』を観た。その時の記憶を踏まえると『君の名は。』は『秒速5センチメートル』の別解のような気がした。あと,この映画は東日本大震災に大きな影響を受けているのだろうと思った。
携帯電話が主人公たちのコミュニケーションツールとして重要な役割を担っているというのは,『ほしのこえ』や『秒速5センチメートル』と同じ。老生がすごくいい演出だと思ったのは,瀧のスマホに残されていた,三葉と瀧の会話の記録が文字化けし,どんどん消え去っていくシーン。
奥寺パイセン(長澤まさみ)の位置づけについてはfinalvent氏がしっかりと考察しているので(参照)一読されたい。
(その2)『精霊の守り人』を観た
NHKの大河ファンタジー『精霊の守り人』(主演:綾瀬はるか)を3年に渡ってずっと観ている。視聴率が振るわないようだが,老生としては見ごたえを感じている。
今回の最終章ではタルシュ帝国が海を越えて新ヨゴ国に攻め寄せてきている。その戦争シーンが「203高地」的というか,「プライベートライアン」的というか悲惨極まりなくて素晴らしい。訓練も受けず寄せ集められただけの新ヨゴ国の農民たちが,粗末な武器を手にタルシュ帝国の重装歩兵に立ち向かわされ,一方的に虐殺されていく。『シン・ゴジラ』で監督・特技監督を務めた樋口真嗣監督による演出である。さすが。
(その3)『西郷どん』を観た
維新150年ということで始まった大河ドラマ『西郷どん』。鈴木亮平は作品ごとに体を仕上げてくるのが凄い。日本のロバート・デ・ニーロだ。
お由羅の方(小柳ルミ子)と斉彬公(渡辺謙)は江戸生まれなので,他の登場人物たちと違って江戸言葉を話している。細かい演出。神は細部に宿る。
オープニング曲に関して: 始まりが高校野球のブラスバンドによる応援曲を彷彿とさせるが,後半に女性の声が入ると,『龍馬伝』がフラッシュバックしてくる。幕末ということで意識したか?
いまのところ,西郷どんは心の美しい人として描かれるような感じ。だが,竜馬暗殺の首謀者説もあるなど,実際の西郷隆盛は結構な謀略家であるとも考えられ,そういった暗黒面との調和はどうすんだろうというのが気になるところである。
あと,「維新150年」はあくまで新政府側の表現で,会津はじめとする佐幕派の皆さんにとっては「戊辰戦争150年」であることに留意されたし。
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