学会誌時評2018年1月版
もはや半分趣味のようなものだが,研究者っぽいことをしていると,所属している学会から毎月会誌が届くわけである。
他にも何冊かあるが,手元にある3誌を取り上げてみる。いずれも会員数では日本のトップテンに入るような学会の会誌である。
まず,会員数34,119,昨年,創立120周年を迎えた一般社団法人・日本機械学会(現会長:大島まり)が発行する「日本機械学会誌」2018年1月号(Vol. 121, No. 1190):
ここは昨年から児童画を表紙とする大胆なリニューアルを行っている。今回の表紙は吉川知里さん(9歳)による「心ウキウキゆかいなメロディーメーカー」。
特集記事は「新たな価値創造のために 女性活躍と多様性の推進」ということで「メカジョ」の座談会などが掲載されている。
次に名前は地味だが会員数15,407人を誇る公益社団法人・空気調和・衛生工学会(現会長:奥宮正哉)が発行する「空気調和・衛生工学」2018年1月号(Vol.92, No.1):
表紙がおとなしすぎる。
学会創立100周年ということで,巻頭に先ほど触れた日本機械学会の大島まり会長や後で触れる日本建築学会の古谷誠章会長といった国内交流団体からの祝辞が載っている。あとは昨年9月に高知で開催された大会の概要報告等が載っている。
最後に,会員数35,000名を超える一般社団法人日本建築学会(現会長古谷誠章)が発行する「建築雑誌」2018年1月号(Vol.133, No. 1706):
ポップというか奇抜というか,理工系学部・学科の中ではオシャレさんで通っている建築系らしい凝った意匠の表紙。見返し(表紙の裏)には流行をテーマにした漫画が載っている。
今回は「建築と学び」,「デジタル(のよう)に学ぶ」の2大特集。ここの雑誌は常に人々にどう見られているのか,という意識が強く,よく,建築雑誌は現状のままでよいのか,という議論をしている。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 紀蔚然『台北プライベートアイ』を読む(2024.09.20)
- 『ワープする宇宙』|松岡正剛に導かれて読んだ本(2024.08.23)
- Azureの勉強をする本(2024.07.11)
- 『<学知史>から近現代を問い直す』所収の「オカルト史研究」を読む(2024.05.23)
- トマス・リード『人間の知的能力に関する試論』を読む(2024.05.22)
コメント