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2017.11.03

YCAMで『メットガラ』を見てきた

心を揺さぶるものを芸術というのであれば,ファッションもまた芸術である。

しかし,アンドリューによれば,19世紀美術観に捕らわれる人々にとっては絵画や彫刻のみが芸術であってファッションが美術館に展示されるようなことはあり得ない。

このような古い価値観を打ち破るのが,NYメトロポリタン美術館(MET)で開催される「メットガラ」である。

仕掛けるのはMET服飾部門の革新的キュレーター,アンドリュー・ボルトン,主宰するのはVOGUE編集長"プラダを着た悪魔"ことアナ・ウィンター。

豪華セレブが集うメットガラの収益はMET服飾部門一年間の活動資金となる。

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今回,YCAMで見た映画『メットガラ』は,2015年5月に開催された「メットガラ」,「鏡の中の中国 (China: Through the looking glass)」の裏側,そして開催中の状況を描いた映画である。

陶器やチャイナドレスなど,中国美術は,ジョン・ガリアーノやジャン=ポール・ゴルチエら錚々たるデザイナーたちに影響を与えてきた。中国美術がファッションに与えた影響をMETで総括しようとするのが,この展示会の目的である。

開催日が迫りくる中で,必死に最高の展示を実現しようとするアンドリュー・ボルトンら服飾部門スタッフの奮闘には手に汗握るし,鶴の一声で展示内容を変更し,豪華セレブたちに影響力を行使するアナ・ウィンターのパワーには圧倒される。そして,「メットガラ」当日,並み居るセレブ達の最後に,グオ・ペイの豪華ドレスに身を包んだリアーナがレッドカーペットに登場するシーンでこの映画はクライマックスを迎える。

映画『メットガラ』の直前に別の美術館映画『エルミタージュ美術館』を見たのだが,そちらはオーソドックスなドキュメンタリーであったため,この『メットガラ』の前では霞んでしまった。

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