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2017.07.03

選挙っつうのは投票箱を開いてみないとわからないもので

小生のように都民でない人にとっては,都議選はゲームのようなものだろう。

選挙前の報道に基づいて,素人なりにいろいろと予測してみるわけである。

民主党政権崩壊以来,国内政治について語ることがほどんどなくなってきたfinalvent氏が,近年では珍しく都議選について記事を書いていた(極東ブログ2017年7月2日記事「都議選は数字上は革命的な結果になりそうだが」)ので,興味深く読んだ。

同氏は6月29日までの情報をもとに,都民ファーストが最大限優勢になる仮定で,次のような票読みを行った:

都民47,都民系6,自民40,公明23,共産9,民進2

都民ファースト(実際には49議席獲得)と都民ファースト系無所属(実際には6議席獲得)に関してはお見事としか言えない。

公明党については,誰が予測しても,候補者全員生還で23議席となるだろう。

問題は(別に問題でもないが)自民党と共産党の議席の予測が,実際の値(自民党23議席,共産党19議席)と大きく異なることである。

共産党が議席を減らす可能性についてfinalvent氏はこのように仮定した:

「共産党についても,壊滅とまではいないもの惨敗としたのは,この仮定,つまり都民ファーストの対応で予想されるのは,対自民党では対立の構図を打ち出せても,対都民ファーストでは対立の構図が打ち出せない,ということもあるだろうからである」

しかし,実際にはそうはならなかったようである。産経ニュースが報道しているように(産経ニュース2017年7月3日「共産・小池晃書記局長「非常に手応え。今後の国政に重大な影響」共産党2議席増の19議席を獲得 「反与党・非小池」票を巧みに吸収」),共産党は非小池・非自民層の支持をうまく得て,議席を維持するのみならず,増加させたのだろうと思われる。

あと,民進党も意外に踏ん張った。現有7議席から全滅するかと思われたが,2議席減にとどまった。

結局,選挙前後で共産党と民進党の合計議席数24は変化していない。

都民ファースト旋風で共産党と民進党は吹き飛ばされるかと思ったが,非小池・非自民層というのは不動で,両党を支え続けたようである。

猛烈な逆風の中,自民党が議席を減らすだろうことは誰もが予想していたが,どこまで減るのかについては予測が難しかった。

finalvent氏の予測の延長で,自民党の獲得議席について検討してみるとこうなるのではなかろうか?

(1)まず,127議席中,都民ファーストが47議席,都民ファースト系無所属が6議席,公明党が23議席獲得すると,残りは127-(47+6+23)=51議席となる。

ここまではfinalvent氏の予測値に基づく。

(2)ここで,非小池・非自民層が選挙前の共産党+民進党の議席を維持すると仮定すると,残りは51-(17+7)=27議席。

つまり,自民党を積極的に支持する人々が少ないと,他の政党が議席を獲得していってしまうので,自民党の獲得議席数は最大でも27議席となってしまう。

ここで,(3)都民ファーストがさらに数議席延びたり,ミニ政党が議席を獲得したりすると,27議席から数議席減って,自民党の獲得議席数は20議席前半にまで落ち込む。

以上の考察・票読みは,あくまでも選挙後のものであり,いわば後出しジャンケン。事前に予想してみろ,と言われたら,無理です,としか言いようがない。床屋談義ですみません。

結局のところ,選挙っつうのは投票箱を開いてみないとわからないものである。

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