『バウドリーノ』上巻読了
ウンベルト・エーコ『バウドリーノ』(岩波文庫)の上巻では,バウドリーノが13歳から43歳までの30年間の事跡をニケタス・コニアテスに語っている。
イタリアの農民の子だったバウドリーノは,その機智を買われて神聖ローマ皇帝フリードリヒ(バルバロッサ)の養子となり,たびたび皇帝を窮地から救い出してきた(と,ほら吹きのバウドリーノは語っている)。
バウドリーノにとって生涯をかけるべき一大事業は,フリードリヒの権威を高めるため,東方にあるという伝説のキリスト教国「
その情報集めのため,バウドリーノと仲間たちが東ローマ(ビザンツ)帝国の都コンスタンティノープルに潜入したところ,東ローマ帝国を揺るがす政変に出くわした。
さて,バウドリーノは司教ヨハネの王国にたどり着けるのだろうか?という期待と不安を胸に下巻に移る。
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