Rで雨温図(Hythergraph)を書く(その1)
久々に統計解析フリーソフトRの話をする。
雨温図 (Hythergraph)というのは,ある地域の降水量と気温をあらわすグラフのことである。月別の気温を折れ線グラフで,雨量を棒グラフで表し,両者を重ねて表現する。
これをRで書こうとすると,ちょっと手間取る。
折れ線グラフだけ,または棒グラフだけならplot()とかbarplot()といった関数を使ってあっという間に描けるのだが,両者を重ねるのは意外と難しい。
"Symfowareについての考察blog"や定番"統計解析フリーソフト R の備忘録頁"を参考にしながらスクリプトを書いてみたので紹介する。
最近ASEAN諸国の研究をしているので,ASEAN加盟国の一つ,ブルネイの首都,バンダルスリブガワンの雨温図を書いてみる。
雨温図に必要なデータは世界気象機関(WMO)のデータベースから入手:
"World Weather Information Service - Bandar Seri Begawan"
肝心のスクリプトは次の通りである:
こんな図ができるはず。
スクリプトを読むとおわかりだと思うが,棒グラフと折れ線グラフのx座標がずれないようにするために,barxというベクトルを作って,棒グラフの各バー(棒)の中心の位置を記録し,折れ線グラフのx座標として利用している。
このあたりの知恵は"Symfowareについての考察blog"を参照。
今回は雨量,最高気温,最低気温のデータを全部ベタ打ちで入力したが,次回(その2)では,csvデータを取り込んでグラフを書く,というやや進化したものをお見せする予定。
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