「キネマ旬報」4月下旬号は"神"号:鈴木清順追悼,そして「ゴースト・イン・ザ・シェル」
「キネマ旬報」2017年4月下旬号を読んでいるんだけど,これは小生にとっての"神"号だと思う。
巻頭特集の「追悼・映画監督 鈴木清順 世界は一瞬のうちに変貌する」は,清順の作品世界,映画製作のテクニック,個人的なエピソードがコンパクトにまとまっていて非常にうれしい企画だ。
今年の初めに「『野良猫ロック ワイルドジャンボ』と『ツィゴイネルワイゼン』を見てきた」(2017年1月9日)という記事を書いた。
そのときは,俳優としての藤田敏八に注目して『ツィゴイネルワイゼン』に関する短い文章を書いたのだが,そのひと月後の2月13日に93歳で清順は逝った。なんか軽い奇縁を感じた。
巻頭特集に続くのが「『ゴースト・イン・ザ・シェル』とANIMEの魂」という特集記事。スカーレット・ヨハンソンではなく,ジョハンソンと書くのがキネ旬らしくて良い。
インタビューに対してスカーレットはこう語っている:
「すべての『攻殻機動隊』シリーズに対し,私たちが込めた思いを評価してほしい。
この映画は,オリジナルへのラブレターみたいな作品なの。」(52ページ)
この思いは少なくとも押井守には伝わっている:
「僕はわりと気に入ったというか,20年前のアニメでやりたかったことにかなり近い。
もしかしたら自分がかつて妄想した映画に一番近いかもしれない。」(57ページ)
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