『ゴーメンガースト』なんぞを読んでいる
六百数十ページもある『タイタス・グローン』を読み終えたところだが,その勢いで第2部『ゴーメンガースト』に手を出したところである。これも同じぐらいの分量。
『タイタス・グローン』は,タイタスが誕生した日に話が始まり,タイタスが2歳になるかならないかのある日,第77代グローン伯爵を襲名したところで話が終わる。六百数十ページも費やしてこの時間の経過の遅さ。
『タイタス・グローン』においてはタイタスが形式上の主人公であり,ダークヒーローであるスティアパイクがゴーメンガースト城において成り上がっていく様子が物語の主軸となっている。もちろん,ガートルード妃やフューシャやプルーンスクワラー医師やフレイやケダなど,城の内外の人々についても細かい描写があり,立体感のある群像劇となっている。
その続編である『ゴーメンガースト』ではタイタスは7歳に達しており,ようやく主人公らしきポジションに就く。さてこれからスティアパイクとどう対峙していくのか?
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