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2017.01.29

ソクーロフ『フランコフォニア ルーブルの記憶』を見てきた

美術館シリーズ第2弾。

YCAMでアレクサンドル・ソクーロフの『フランコフォニア ルーブルの記憶』を見てきた。

Francofoniia

この映画の主軸は,第二次世界大戦時,ルーブル美術館館長ジャック・ジョジャールとドイツ国防軍美術担当将校ヴォルフ・メッテルニヒ伯爵とがルーブルの美術品を守ったという逸話である。かつて「ルーブル美術館を救った男」というドキュメンタリーで紹介されたこともある。

だが,ソクーロフのこと,こういう美談をまっすぐに描いたりはしない。

1939年~40年のパリを舞台としてジョジャール館長とメッテルニヒ伯爵を中心にドラマが展開されているかと思うと,静寂に包まれたルーブル美術館の中で,ナポレオン一世が絵画や彫刻のコレクションを紹介して回ったり,共和国のシンボルマリアンヌが「自由,平等,博愛」とつぶやきながら彷徨ったりする様子が描かれたりする。

また,急に現代に戻って,大しけの中,コンテナ船(美術品を運んでいるのだそうだ)が今にも沈みそうになっている映像も差し込まれる。

さらに,第二次世界大戦中,建物も収蔵品も保全されたルーブルと,爆撃に遭い壊滅的な被害を受けたエルミタージュとの比較に関する考察も入る。ドイツ軍の美術品保護・修復作業の再評価も。

美しいが複雑な構成で,こういうのは映像詩というのだろうと思う。


Frankofonia original trailer from Budapest Film Zrt. on Vimeo.

小生はこの映画を見て,『太陽』と同じようなテーマを見出した。それは何かというと「破壊の中で,美や伝統を守ろうとする者を描く」というテーマである。

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