« YCAMで映画2本:『バベットの晩餐会』,『ラサへの歩き方』 | トップページ | トランプは冷静だが市民が過熱気味:Calexit »

2016.11.10

トランプ勝利と幻の「女性大統領」本

米大統領選。

トランプ氏勝利によって,木村太郎以外のジャーナリストはずっこけ,株価は2日間にわたって1000円を超える急落と急騰を示した。

それにしても,アメリカのメディアではないにもかかわらず,ものすごい落胆ぶりを示しているのが英国の"the guardian"紙である。11月9日の社説では

"Donald Trump: a dark day for the world"

とまで書いている。Brexitのとき(guardian紙はEU残留派だった)よりも落胆の度合いが大きい。

そういえば,ネイト・シルバーの予測サイト"FiveThirtyEight.com"では,Brexitに続いて今回の選挙も予測を外したらしい。というか,FiveThirtyEight.comでは2016年11月8日時点でトランプの勝率を28.6%としていたのであって,トランプが負けるとは言っていない。だが,世の人々はネイト・シルバーがまた外したと考えるだろう。


◆   ◆   ◆


トランプは選挙の仕組み自体を変えてしまった。そのあたりは半年以上前に本ブログで触れた(3月17日「弥生十七日のキュレーション:トランプ特集」)が,ようするにトランプとその選挙参謀たちはテクノロジーの使い方をよく熟知しており,選挙をリアリティーショーへと変え,勝利へと結びつけることに成功したのである。

従来型の選挙しかできなかったヒラリー・クリントンは,トランプの圧倒的な攻勢に対して,むしろ善戦したといえるのではないだろうか?

それはそうと,本記事のタイトルにある幻の「女性大統領」本について。

12月に中央公論新社から『ヒラリー,女性大統領の誕生』という本が出る予定だったらしい。ネットで話題になっている。著者は読売新聞国際部。

「2016年アメリカ大統領選はまれに見る劇場型選挙であった。それを勝ち抜いて米国初の女性大統領として登場したクリントン・ヒラリー。本書は刺激と混乱に満ちた新大統領登場のドラマを徹底取材によって描出する……」

という広告文がついていたものの,各ネット書店から取り下げ。せっかくISBNも取得し値段も決めていたのに惜しいことである。どうせなら出版すれば良かったのに。

じつは米国でも同じようなことが起きていて,Newsweek誌が"Madam President"というタイトルでヒラリーが表紙になっている最新号を出していた……

というか,これは,記念品として作られたバージョン。トランプが表紙になっているバージョンも準備していて,アウトになった方を片付けたらしい。

実は中央公論新社,トランプバージョンの本も準備しているのではないだろうか?『トランプ,男性大統領の誕生』??

だが,トランプの評伝としては先月,既に良い本が出ているので,新しい本は不用かもしれない。

トランプトランプ
ワシントン・ポスト取材班 マイケル・クラニッシュ マーク・フィッシャー 野中 香方子

文藝春秋 2016-10-11
売り上げランキング : 83

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トランプは"The Apprentice"とは違って,自分とこの社員に対して"You're fired"とは言わないそうだ。


◆   ◆   ◆


昨日から今日にかけて一番の話題となった米大統領選。

先に述べたようにトランプは選挙を変えた。それに気づいた人もいるが,マスコミの多くは気づかなかった。

|

« YCAMで映画2本:『バベットの晩餐会』,『ラサへの歩き方』 | トップページ | トランプは冷静だが市民が過熱気味:Calexit »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/44485/64470452

この記事へのトラックバック一覧です: トランプ勝利と幻の「女性大統領」本:

« YCAMで映画2本:『バベットの晩餐会』,『ラサへの歩き方』 | トップページ | トランプは冷静だが市民が過熱気味:Calexit »