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2016.09.19

リアルな絵で大法螺を

先日の記事で消化したように,Eテレの「浦沢直樹の漫勉」で池上遼一先生が取り上げられていたわけである。

浦沢直樹との会話の中で,池上先生はこう言っていた:

「リアルな絵で,荒唐無稽な話をやりたいんですよね。『こんなことあるわけないだろう』『こんな主人公いるわけないじゃん』ってなるんだけど,絵をリアルに,演出をリアルにすることによって,『ひょっとしたら』って思わせる。それがまあ,僕の仕事だなと思っているんで。」

まさにそうだよなぁと思うのが最近の作品,『アダムとイブ』である。透明人間vsヤクザというのが,もうどうかしている。もしこの話がギャグマンガ風の絵だったら全然面白くなかったと思う。しかし,池上先生のリアルな絵で描かれることによって,ホラ話がホラ話に見えなくなってくるという錯覚と快感が生じる。

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「リアルな絵で大法螺を」ということで思い出すのが,星野之宣。

『2001夜物語』で,マイクロブラックホールを高速回転させる超空間航法「ミュー駆動」が開発されたとき,本当にそういう航法ができるような気がした。あれも,星野之宣のリアルな絵があればこそである。

また,『ヤマトの火』やその改訂増補版である『ヤマタイカ』などで出てきた「火の民族仮説」なんか,リアルに描かれた登場人物たちの巧みな説明のせいで,今でも小生の古代史・考古学・民俗学の世界観の基盤をなしてしまっているぐらいである。あな恐ろし。

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