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2016.06.28

大名の石高はパレートの夢を見るか?

前から気になっていたことをやってみた。

江戸時代の大名の石高の分布はひょっとしたらパレートの法則(ざっくり言うと「80-20の法則」)に従うのではないかと。

パレートの法則というのは経験則で,全体の数値の大部分(8割)は,全体を構成する要素の一部(2割)が生み出している,というような内容。

これを大名の石高でいえば,全国の石高の8割を2割の大名が占めている,ということになる。

果たしてそうだろうか?

とりあえず,寛文印知に基づいて,17世紀中ごろの大名の石高をまとめてみる。

次の表に示すのが,大名の石高を高い順に並べた結果である(全部で227家):

ただし,Wikipediaにも記載されているように,甲府徳川家,舘林徳川家,御三家については寛文印知の対象外だったので,それらの石高はあまり正確でない。

また,ここに挙げた石高には大名以外の大領主,例えば公家,門跡,寺社等は含まれていない。あと,重要なことだが幕府直轄地も入っていない。

以上のデータを使って,大名を石高の高い順に並べてみたのが下のグラフである:

Kanbun01
各大名の石高(石高の高い順に並べた結果)

1位はもちろん加賀百万石で知られる前田家。次が伊達で,尾張名古屋の徳川家,島津,そして紀伊和歌山の徳川家と続く。5位までで全大名の石高の2割近くになる。

このグラフの縦軸を対数表示にしたのが次の図である:

Kanbun02
各大名の石高(指数表示。石高の高い順に並べた結果)

200位以下は10,000石ちょうどの大名ばかりなので,直線的になってしまう。

必ずしもきれいな回帰ができないが,指数関数で回帰した結果も重ね合わせてみた。


次に,大名を石高の高い順に並べ,それらの石高を累積してみた結果を示す。

Kanbun03
累積石高(石高の高い順に並べた結果)

随分ときれいな曲線となった。上位20%,すなわち45位までの石高の合計は1237万石で全体に占める割合は67.8%だった。約7割。惜しくもパレートの法則には届かなかった。

ただし上述したようにここでは幕府直轄地の石高が入っていない。それを入れたらパレートの法則にしたがう結果が出るかも。

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