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2015.05.31

リアリズムとは?

アンドレ・バザン『映画とは何か(上)』は,「映画におけるリアリズムとは何か?」という問題をひたすら考究した論考集だと言える。

映画とは何か(上) (岩波文庫)映画とは何か(上) (岩波文庫)
アンドレ・バザン 野崎 歓

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この本に収められた「ドイツ零年」に関する論考は短いながらも,(映画に限らないのだろうが)リアリズムとは何かについて明確に述べているという点で注目に値するだろう。

「私たちを感動させるのは俳優の演技でも出来事でもなく,私たちが映画から引き出してこなければならない意味なのだ。このような演出方法においては,精神的な意味やドラマのもつ意味は,現実の表面には決して現れてこない。だが,私たちが意識していれば,その意味が何なのかを見過ごすことはありえない。存在と物とを相手にしてごまかしをすることなく観客の精神に参加を働きかけること――それこそは芸術におけるリアリズムの確かな定義なのではないだろうか。」(『映画とは何か(上)』353ページ)

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