IPCCラジェンドラ・パチャウリ議長,セクハラ疑惑で辞任
ノーベル平和賞を受賞(※)したことでも知られるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)。その議長を務めるラジェンドラ・クマル・パチャウリ博士(74)が,29歳の女性研究者に対するセクハラ疑惑で辞任に追い込まれた:
"IPCC chair Rajendra Pachauri resigns" (the guardian, 24 Feb. 2015)
この女性研究者はパチャウリ議長が所長を務めるデリーの"The Energy and Resources Institute"に勤めていたのだが,パチャウリ議長からeメールだの,ショートメッセージだの,WhatsApp messagesだのを通じてハラスメントを受けていたのだという。
現在,インド警察が調査中。
本当にハラスメントがあったのかどうかはまだ明らかではないが,パチャウリ議長がスキャンダルに巻き込まれたのは今回が初めてではない。パチャウリ議長は2010年にも利益相反の疑いで辞任に追い込まれそうになったことがある:
"Rajendra Pachauri cleared of financial misdealings" (the guardian, 26 Aug. 2010)
このときは,立場を利用した金銭の授受はなかったという結論が出て無事だった。
スキャンダルが再発しているところを見ると,パチャウリ議長個人に何か問題があるのではないかと勘繰ってしまう。パチャウリ議長を引きずりおろそうとする敵対者が存在するのかもしれないし,パチャウリ議長がそもそもトラブルメーカーなのかもしれない。
※パチャウリ議長個人がノーベル平和賞をもらったのではなく,IPCCが団体としてもらったので,そこんとこよろしく。
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