【お前は人形の気持ちを考えたことはあるのか!?】日本エレキテル連合のネタは東京ゲゲゲイのダンスに昇華した
2014年流行語大賞(ユーキャン新語流行語大賞・年間大賞)には日本エレキテル連合の「ダメよ~ダメダメ」が輝いたわけである。
多忙すぎて,志村けんに敬意を表して住んでいるという東村山のアジトにも戻れない日々が続いているという。
「未亡人朱美ちゃんシリーズ」は数ある日本エレキテル連合のネタの中で,奇跡的にテレビで放映可能なものである。残りのネタはテレビに出せないものばかりだ。テレビしか見ない人々にとっては「未亡人朱美ちゃんシリーズ」が最初で最後の日本エレキテル連合のネタとなる可能性はある。そういう意味では一発屋となるだろう。
一発屋となる可能性はあるものの,いくつかの点で過去の一発屋達と一線を画している部分があると思う。
まず,子供たちの反応の良さ。子供は親たちが嫌う危ないネタに敏感だ。親が嫌がるほどそのネタに執着する。近年,レジェンドと言うよりもリビングデッドと化してきた加藤茶の「ちょっとだけよ」と同様,子供が「あれ何?」と聞いた場合に親が答えられない,そういう危険な要素が「未亡人朱美ちゃんシリーズ」にはある。「仮出所妻」なんて言葉も子供には説明できない。
母親たちやフェミニストから反発があるというニュースも流れている(参考)が,そういう反応が無ければ日本エレキテル連合のギャグの価値はない。
もうひとつ。朱美ちゃん(橋本小雪)や細貝さん(中野聡子)のメイク・動き・決め台詞のインパクトと切れの良さ。動きと決め台詞についてはサンプリング/リミックスしやすい長さであることも一つの理由となっているのであろう,「ダメよ~ダメダメ」は東京ゲゲゲイのダンスに結実した。
見ているうちに,テレビ放映された攻殻機動隊シリーズや「イノセンス」(押井守監督,2004年)を思いだした。
「人形の気持ちを考えたことがあるのか」(by バトー)
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