遠慮のない海外紙:日本が不況/景気後退に陥っていると報道
GDP速報値ショックの件。
日本国内の報道では「7~9月期のGDP速報値で景気失速の懸念」というように,「懸念」と控えめな表現が用いられているのだが,海外紙はしがらみがないので容赦ない。
夕方に書いたようにガーディアン紙は
"Japan drops into recession" (by Agence France-Presse, The Guardian, Nov. 17, 2014)
との見出しを示しているが,ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズ紙やロイターやBBCなども"recession"つまり「不況」または「景気後退」の表現を用いている:
"Japan Falls Into Recession: GDP Declines 1.6%, Setting Stage for Delay in Sales-Tax Increase" (Wall Street Journal, Nov. 17, 2014)
"Defying Expectations, Japan's Economy Falls Into Recession" (By Jonathan Soble, New York Times, Nov. 16, 2014)
"Japan's slip into surprise recession paves way for tax delay, snap poll" (By Leika Kihara and Linda Sieg, Reuter, Nov. 17, 2014)
"Japan's economy makes surprise fall into recession" (BBC, Nov. 17, 2014)
ウォール・ストリート・ジャーナル紙なんか,ご丁寧に"Setting Sun"(=落日)などと題した日本のGDPの推移を描いたグラフまで示している。
日本の「景気後退」が,アジア各国の株価や石油価格の下落,金価格の上昇に影響を与えているとまで報道されている。
こういう報道によって,今後しばらくは海外投資家が日本市場から手を引くんじゃないかという懸念がある。今の株価は海外投資家によって形成されているのでまずいことである。まあ,こういう危機をも巧みに利用して利益を得るファンドもあるのだろうが。
消費税延期は当然のこととして,追加策として安倍首相が指示したのが「商品券の配布」だそうである。あと,「エコポイント」の復活。
なんかいつか見た政策といった感じで・・・。
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