鞆の浦の太田家住宅(旧中村家住宅)のこと
鞆の浦の話。
↑鞆の浦の港にある常夜燈(とうろどう)
先の連休中に鞆の浦に行ったわけだが,港の近くに立派な商家がある。「太田家住宅」である。
もともとは江戸期に福山藩の庇護の下,保命酒を独占販売してきた蔵元「中村家」の屋敷だった。鞆の浦随一の資産家だったという。
明治期に没落し,太田家の所有となったため,現在では「太田家住宅」と呼ばれる。
しかしそれでは中村家の歴史がまったく偲ばれなくなるということで,「旧中村家住宅」と称するべきではないか,というのが地元の一部の意見である。
この「太田家住宅(旧中村家住宅)」には,1863年(文久3年)8月,尊皇攘夷派の公卿7人(三条実美ら)が京都を追われて長州に逃亡した際(七卿落),宿泊先として使われたという歴史もある。
鞆の浦は万葉時代から栄え,幕末維新の重要な舞台ともなった。
しかし,瀬戸内の海上交通が帆船から動力船に代わるにつれ,このあたりの中心的な港は尾道へと移っていった。
![]() | 日本の宝 鞆の浦を歩く (瀬戸内文庫 1) 三浦 正幸 南々社 2010-05 売り上げランキング : 229283 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
![]() | 鞆の浦の旅へ 藤井 敬子 栄光ブックス 2010-02-25 売り上げランキング : 483464 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 梅棹忠夫とモンゴル語(2024.04.10)
- 5月なのに山口オクトーバーフェスト|リターンズ(2023.05.09)
- 旧川上村の民具についての本(2023.01.20)
- 極寒のモンゴルにちょっと行ってみた(2022.12.07)
- 観光列車「〇〇の話」に乗ってきた(2022.08.15)
コメント