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2014.04.30

「資源の枯渇」は杞憂だというが

連休の谷間,いかがお過ごしでしょうか。
小生はカレンダー通り,仕事をしておりました。

さて,WSJの記事:

世界の資源は枯渇せず―有限説はエコロジストの杞憂」(by Matt Ridley, WSJ, April 29, 2014)

というのがあります。

要するに,人口増加・エネルギー大量消費などによる資源枯渇・食糧需給の逼迫を憂うエコロジストが多いけれども,イノベーションの効果を忘れてはいませんか? という内容。オプティミズム。

イノベーションへの過大な期待はいかがかと思いますが,そうでもしないと恐怖に打ち勝てないのかもしれません。何の恐怖か知りませんが。

「2020年ピークオイル説」が流布されたのちに,シェールガスやシェールオイルが生産されるようになり,化石燃料枯渇の可能性が遠のいたことは,イノベーションの効果を信じさせる理由の一つになっているでしょう。他にもまだまだ化石燃料が隠されているかもしれず,エネルギー供給に対する心配事はあまりないかもしれません。

エネルギーおよび食糧の需要に関しても,人口増加がある点で止まり,さらに減少が始まる可能性もあるため,心配するほどのことはないかもしれません。労働者はどんどんロボットに置き換わっているし,これからの世界では人が不要になってきますからね。

とはいいながら,イノベーションへの期待ばかりふくらませるのもいかがなものかと。世界の歴史上,何回も科学技術が停滞した事例がありますし。イノベーションへの期待というのは結局のところ,他人任せに他なりません。

それにも増して,心配なのは現下の地球温暖化(?)。人間のエネルギー消費が地球温暖化の原因であるという説には異論もありますが,安全側に考えれば,まっとうな説だと思います。

気象庁の「さくらの開花日の変化」とか「アメダスで見た短時間強雨発生回数の長期変化について」とか見ると,地球温暖化に伴う気象変動がすでに起こっているのでは?という疑念が湧いてきます。

資源は枯渇しないかもしれませんが,イノベーションによる問題解決よりも猛烈なスピードで気候変動がやってきているのかもしれません。

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