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2014.01.11

人工の星も「宗谷」も智識とし先づ生きん人を深く愛して

人工の星も「宗谷」も智識とし先づ生きん人を深く愛して

この歌は宮柊二(1912~1986年)が昭和33(1958)年年始に読んだもの。

この前年昭和32(1957)年10月4日にはソ連が世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功した。また同年1月29日には日本の南極越冬隊が南極大陸に初上陸した。この時使用されたのが初代南極観測船「宗谷」である。

歌の冒頭の人工の星と「宗谷」はこれらの出来事を指している。科学の時代が来た,という作者の感慨が感じられる。

宮柊二は若いころ,一兵士として日中戦争に行き,戦後は富士製鉄のサラリーマンとして過ごした。昭和の一市民としての側面と優れた歌人としての側面の双方を兼ね備えた人である。

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ちなみに,1957年は原子力史上の大事件が相次いでいた年でもある:

5月15日 クリスマス(キリスィマスィ)島でイギリスが初の水爆実験
8月27日 原子力研究所(茨城県東海村)で原子炉が臨界点に到達
9月29日 ソ連ウラル地方でウラル核惨事が発生
10月10日 イギリスでウィンズケール原子炉火災事故

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