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2013.12.21

ハイコンテクストな映画『スティーブ・ジョブズ』:アシュトン・カッチャーの演技を称えよ

映画『スティーブ・ジョブズ』。

シネマスクエア7での上映は今日が最終日だったので,あわてて見てきた。

単純に面白かった。ジョブズに成りきったアシュトン・カッチャーの演技は素晴らしい。

映画を観終わってから猫背歩きになってしまいツマにたしなめられるほど。


この映画についてはイマイチという批評もあるがそれはそれで理解できる。この映画は「ハイコンテクスト」な映画だからだ。

ハイコンテクストというのは,鑑賞するためにはあらかじめお約束や予備知識を要求するということである。

この映画,どうやって知り合ったのかわからない状態でウォズニアックが登場するし,ビル・ゲイツとの戦いはほんのちょっと触れられるだけだし,NeXTを立ち上げた話は一瞬しか出てこないし,Pixarには触れられないし……と相当端折って話が展開する。スティーブ・ジョブズとアップル・コンピュータに関する予備知識がないと,なかなか楽しめないだろう。

この映画を見るちょっと前にWIREDの別冊:"WIRED X STEVE JOBS"を読んでおいたのだが,非常に役に立った。同誌の166~173ページには"THE 'GOOD JOBS, BAD JOBS' TIMELINE (スティーブ・ジョブズ「天才とクソ野郎」年譜)"というものが付いているのだが,この映画に出てくるエピソードも含め,様々なエピソードが時系列でコンパクトにまとめられており,頭の整理に役立つ。これは映画を見たあとに読むとさらに面白い。

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あと,同誌ではジョブズを演じたアシュトン・カッチャーに対するインタビュー記事が巻頭を飾っている。アシュトン・カッチャーはジョブズに関する情報を収集し,ドキュメンタリーやインタビュー映像を繰り返し見ることによってジョブズの歩き方,話し方などを学び取った。さらにジョブズの内面に迫るため,映画にも出てくる『ビー・ヒア・ナウ』など,ジョブズの読んだ本も読みこんだという。

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こうした猛烈な勉強,ジョブズの内面と外面の両方をトレースする作業が,素晴らしい演技を生み出した。

アシュトン・カッチャーはアイオワ大学で生化学工学を専攻していたという過去があり,理系の素養を持つ。WIRED誌の記事によれば,カッチャーは芸術とテクノロジーに対するジョブズの考え方に親しみを感じているということだ。

映画『スティーブ・ジョブズ』のハイコンテクスト性については賛否両論だろうが,アシュトン・カッチャーの演技力については称賛あるのみである。

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