Is Bandung burning? (1) Visit to Agate Studio, Bandung: バンドンは燃えているか?(その1)バンドンのゲーム開発企業アガテ
今週はずっとインドネシアのバンドンに居る。現在は雨季で気温は30℃未満,朝夕は20℃を下回ることもあるぐらいの冷涼な気候である。
バンドンはスンダ人の民族衣装であるbatikなど繊維産業が盛んなことで知られているが,最近では様々な産業が出現している。大企業もあるし,魅力的なベンチャー企業もある。今回は2009年に設立されたゲーム開発企業アガテ (Agate Studio)を紹介しよう。
アガテは2009年4月1日に大学を卒業したばかりの若いスタッフ18名によってバンドン市内に設立された。
2010年9月には"Earl Grey and this Rupert Guy"というヒット作を生み出し,100万人のユーザーを獲得した。
2011年2月には初のブラウザベースのゲーム"Football Saga"をリリースし,一日10000人のユーザーを得ることに成功した。
最近ではさらにノキア携帯を使ってプレーする拡張現実ゲーム"Smash Mania"を開発している。
"Live the Fun Way"が会社のモットーで,日夜,新たなゲームの開発に明け暮れている。海外のゲーム企業とも連携しており,例えば日本ではスクエア・エニックスと提携している。
アガテ全体では80名以上の社員がいるが,そのうち,50名以上がバンドン本社にいる。
今回訪問したのはその本社であるが,ただの民家である↓
ここに50名ものスタッフがいる。見てくださいこの靴箱の様子↓ サンダルやシューズの上に猫が寝ている!
玄関を抜けるとすぐにリフレッシュゾーンに入るのだが,日本の漫画(のインドネシア語版)だらけである。「BLEACH」もあったけど,手塚の「ブッダ」もあった。
開発部門の様子はこんな感じで,まあ日本の開発業者もこんなもんでしょう。
多目的ルームで説明を受けたが,壁際には寝床が山積みになっていた(↓)。開発スタッフがくたびれたら仮眠をとるのであろうと思う。
アガテの社員の平均年齢は25歳以下ということである。18,19で入社する若者も多いようである。
物凄い熱気を感じた。だいぶ前に『ソーシャル・ネットワーク』という映画を見たが,フェイスブックが急成長するときと同じ雰囲気を感じた。アガテもうまくいけばインドネシアにおける巨大なゲーム産業になるのだろうと思う。
バンドンは燃えている。
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コメント
これはキてますね・・
かつての日本のゲーム業界もこんなだった記憶が。萌え偏重、新古今和歌集的世界になって以来、和ゲーは洋ゲーにどうも押されっぱなしの様ですが、しかしこの燃え具合を見せられると勢いあるとこには勝てんわなーと、あらためて嘆息してしまいます。
投稿: 拾伍谷 | 2013.12.07 01:25