地球温暖化防止には地球工学で対処しよう:王室天文官かく語りき
この文章,バンドンへの移動の途中,シンガポールのチャンギ国際空港で書いたもの。ちなみに空港を出てシンガポール市内に入ったことは一度もない。
それはさておき,英ガーディアン紙の記事:
"Astronomer royal calls for 'Plan B' to prevent runaway climate change" Lord Rees appeals for research into geoengineering technologies in case efforts to curb carbon emissions fail (Alok Jha, Sep. 11, 2013, The Guardian)
王室天文官のリース卿がニューキャッスルで開かれた"British Science Festival"で,地球温暖化防止の取り組みが失敗した場合には,地球工学(Geoengineering)しかないと述べたとのこと。
宇宙空間に鏡を配置したり,海洋で藻類を増やしたり,微粒子で雲の形成を促したり,積極的に工学的手法で気候を調整しよう,という話。
こういう話は前にもディスカバリーチャンネルでやってたなぁ。科学者・技術者の中には,3Rのような消極的なことよりも,何か積極的なことをやりたいと思う人が多いようである。地球工学ほどのスケールではないが,浜辺の空き缶を拾い集めるロボットを作った学者がいたのを思い出した。浜辺を利用する人のモラルを向上させればいいだけの話だと思うのだが・・・。同様にCO2の排出を抑制するよりも,地球の気候を調整してしまえというのが地球工学である。
御厨さと美先生の漫画,「ルサルカは還らない」に出てきた旧ソ連の電磁波兵器「ルサルカ」も,もともとは電磁波を照射してシベリアを温暖化させるという地球工学用人工衛星だった。
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地球工学は一度失敗したら取り返しがつかなくなりそうで怖い。
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