遮水壁は凍土壁でいいんですかね?
福島第一の放射能汚染水漏れの対策として、遮水壁の建設を行うことになったそうだが,どうして「凍土壁」を選択したのか疑問。
凍土壁の冷却エネルギーたるやずいぶんなものになると思うが,熱伝導のシミュレーションはやったのだろうか? (9月4日加筆:一説では冷却用エネルギー電力は9800kWだそうで)
工学的問題としてはたいして難しくない。固体熱伝導計算をやればすぐに必要な冷却量が見積もられるだろう。水流による熱移動を考慮することもSTAR-CD(CCM+)とか熱流体シミュレーションソフトを使って,多孔性媒体を流体が通過する問題として解けば,それほど難しくない。
実績のない凍土壁ではなく、普通の壁を作ってもよいと思うのだが、凍土壁にこだわる理由は何でしょうか・・・?
とここまで書いて風呂に入ってひらめいたのだが,軟弱地盤にトンネルを通す時に使われる「凍結工法」からの発想かもしれない(参考:「凍結工法:ケミカルクラウド株式会社」)
ということは,凍土壁による遮水は一時的なもので,凍土壁で水流を防いでいる間に強固なコンクリート壁を建設するということかもしれない。それなら納得。
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