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2013.02.16

政権党の壊滅的敗北:カナダ下院の場合と似ているところと違うところ

昨年末の選挙での惨敗が相当効いているらしく,民主党の再生への歩みが遅れていることが報道されている。

小選挙区制における政権党の大敗ということで,よく引き合いに出されるのが1993年のカナダ下院(庶民院)選挙の事例である。

下院で6割近くを占めていた政権党のカナダ進歩民主党(中道保守・右派)が大敗し,わずか2議席になってしまったという事例である。

カナダでは長らく二大政党制が続いていて,中道保守・右派のカナダ進歩民主党と中道左派のカナダ自由党とが政権を争っていた。あとは第3党の位置に社会民主主義の新民主党が居るという構成だった。1979年~2000年の下院選挙の結果を表に示す。

下院選挙カナダ進歩民主党カナダ自由党新民主党ケベック連合カナダ改革党カナダ同盟その他
1979年5月13611426---6
1980年2月10314732---0
1984年9月2114030---1
1988年11月1698343---0
1993年10月217795452-1
1997年7月20155214460-1
2000年11月121721338-660

この表をグラフ化したものを下に示す。この図は各政党の議席が全議席に占める割合を表している。

Canadianparliament19792000

1988年と比較すれば,1993年選挙におけるカナダ進歩民主党の壊滅状況がよくわかるだろう。

日本の2012年末の総選挙と似ている部分があるとすれば,新党の躍進ということが挙げられる。日本の場合,民主党に失望した選挙民がいわゆる第三極,維新の会とみんなの党に流れたと言われている。

カナダの1993年下院選挙でも同様のことが起こっており,カナダ進歩民主党を支持していた人々の多くがカナダ改革党(新自由主義)の支持に回った。

1993年から後は,カナダ進歩民主党は低迷,カナダ改革党(のちにカナダ同盟)もケベック連合(ブロック・ケベコワ,社会民主主義)も勢力拡大はできず,2006年2月の下院選挙まで12年余りカナダ自由党の独り勝ちが続く。

野党分立は政権党の独走を許すという小選挙区制の特徴がここに表れている。二大政党間の均衡がひとたび破れるとなかなかもとには戻らない。

日本の2012年末の総選挙では自民党が圧勝した。カナダ下院の事例から考えるとおそらくあと10年以上は自民党の時代が続く可能性がある。


カナダ進歩民主党がその後どうなったかと言うと,ついに,かつての勢いを取り戻すことは無かった。結局,カナダ進歩民主党は2003年にカナダ同盟(前のカナダ改革党)と合併して,カナダ保守党(中道右派・保守)を結成した。そしてカナダ保守党は2006年2月の下院選挙で少数与党として政権を獲得する。

ここから日本の民主党の再生に向けたヒントを得るとすれば,第三極との合併かなぁというところである。その前に中道右派なのか左派なのか,立場をはっきりする必要があるし,第三極は新自由主義なので,合併はそもそも無理なのかもしれない。

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