« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »

2013.02.27

榧根勇『地下水と地形の科学』を読む

ラオス出張の合間に榧根勇(かやね・いさむ)『地下水と地形の科学』(講談社学術文庫2158)を読み終えた。脳のリラクゼーションのためには仕事と直接関係ないものが良い。

地下水と地形の科学 水文学入門 (講談社学術文庫)地下水と地形の科学 水文学入門 (講談社学術文庫)
榧根 勇

講談社 2013-02-13
売り上げランキング : 20183

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


この本,『地下水の世界』(NHK出版)というタイトルで1992年に出ていたのだが,つい最近,名前を変えて講談社学術文庫に入った。

著者は水文学(すいもんがく。みず・ぶんがくではない)の権威。この本では学術的な研究成果だけでなく,地下水と人間の関わりという文化的な話題も取り上げられている。


  ◆   ◆   ◆


内容は多岐にわたっているので,小生が興味を覚えた話題のみ取り上げる。


「硬水と軟水」

硬水と言うのはカルシウムとマグネシウムの含有量が多い水のことを言う。硬水と軟水の違いは相対的なものにすぎない。硬水らしさ,つまり硬度は,水の中に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を炭酸カルシウムの量に置き換えた後,ppmで表される。

一般に,日本の水は軟水,ヨーロッパの水は硬水と言われるが,これは,地下水の滞留時間による。地中をゆっくり流れ,その間に岩盤を溶かし,いろいろなミネラルを取り込んだ水は硬水となる。これに対し,岩盤のミネラルを取り込む暇もなく地中を流れ,湧き出した水は軟水となる。

日本では山から海までの距離が短く,また雨量も多い。日本では雨水は地中を30年ほど滞留したのち,海に流出する。つまり日本の水は非常に若い。だから軟水となる。

一方,ヨーロッパでは雨量も少なく,また傾斜も緩やかな中,雨水がゆっくりと地中を通過するため,硬水となる。ヨーロッパの水は相対的に高齢である。ヨーロッパではないが,オーストラリアの大鑽井(だいさんせい)盆地には年齢100万年以上の水がある。


「地下水の年齢測定」

水の年齢(降雨から何年経過したか)は放射性同位体を測定することでわかる。ラドンで数十日,トリチウムで60年,炭素14で5万年,塩素36で100万年までの年齢測定ができる。

例えば,トリチウム(T)は水素(H)の同位体で,自然界には普通の水,H2Oのほかに,HTOが存在している。自然界のH2OとHTOの比率は常に一定だが,雨水が地中に吸収されると,HTOの割合が12.4年で半減する(トリチウムの半減期)。この原理を利用すると,水の年齢が測定できるわけである。


「トレーサーとしての地下水温」

地中温度は浅い場所では気温や日射量など,天候の影響を受けて時々刻々と変化するが,ある深さ以上(8~15メートル)になると一定になる。地下水はゆっくり流れるので,地中温度とほぼ一緒の温度になる。

ある一定以上の深さの地中温度=地下水温はその場所の年平均気温より1~2℃高いのがふつうである。

より深いところになると,地中温度は地盤の熱によって上昇する。通常は100メートル深くなるたびに3℃ずつ上昇する。

もしも,ある場所の地下水温が急激に下がっていたら,それは,川や湖など他の場所からの漏水の影響が考えられる。つまり,地下水温をトレーサーとして利用すれば,地下水の流れを推測することが可能になる。

地下水温を利用して,著者は学生たちとともに,開聞町や東京都の地下水の流れを把握してきた。


「水・文学(みずぶんがく)としての『武蔵野夫人』」

本書の第五章では,大岡昇平『武蔵野夫人』を引用しながら,武蔵野台地の地下水の流れを探求している。

『武蔵野夫人』は心理小説だが,引用されている部分を読むと,大岡昇平は,武蔵野の水環境への造詣が深かったことがわかる。『武蔵野夫人』には「水文学(すいもんがく)」ならぬ「水文学(みずぶんがく)」としての側面がある。


  ◆   ◆   ◆


今を去ること20年ほど前,小生はO大学・M先生,S先生の下で,地下空間の熱環境を研究していた。その頃のことを思い出しながら本書を読み終えた。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013.02.24

チャクザ(CHAKUZA):スパークリング緑茶飲料

ラオスのコンビニで売っているのだが,タイのOISHI社製スパークリング緑茶飲料,チャクザ(CHAKUZA)がわりと人気である。

Chakuza01

絵柄がモロに日本の漫画の影響を受けている。「チャクザ」とか「オリジナル」とかカタカナがちりばめられているし,「源:ORIGI」という文字が添えられた三つ葉葵らなぬ三つ葉茶葉のマークがあるし。

Dsc_1706

チャクザって,茶+やくざの合成語だろうか?バット持って暴れるのが日本のやくざのイメージ?

OISHIはチョンブリー(タイ)生まれ・ペナン(マレーシア)育ちのタイ人,タン・パーサコンティーが設立した企業。日本食レストランの経営や飲料の販売を行っている。OISHIの横には「味」と書かれたマークがいつも添えられている。

東南アジアでは経済的には韓国や中国の攻勢がすごくて日本の影響が霞みそうなのだが,文化的にはまだまだ日本はクールな国だと思われているらしい。こういう飲料が販売されているのもその証拠。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.02.22

Nam phu fountain park has changed horribly: ナンプー公園がだいぶ変わってしまった。

対して立派ではなかったものの,ビエンチャン市民憩いの場だった,ナンプー公園(Namphu fountain park)がすっかり変わってしまった。


これが2009年2月の様子(2009年2月29日記事より):

Namphu01_2

Namphu02_3


これが昨年2月の工事中の様子:

Namphu2012

そして,これが今年の様子:

Namphu201301

Namphu201302

噴水の周りがテーブルとレストラン(夜間に営業)に囲われてしまった。

市民に開放されていたはずのものが,よくわからないが,私物化されてレストランになっちゃったわけである。地元の人によると,タイの資本が入ったという。

もともと,ナンプー公園の周囲にはイタリアレストランのL'OperaとかフレンチのLe Cave des Chateauxが立ち並んでいて,夜ともなると,静かな公園の周りで食事を楽しめたのだが,現在は新たに出来たレストランによって,噴水との間がさえぎられてしまっている。

これもグローバル化,経済発展の結果ということである。のんびりとしたビエンチャンの風景が失われるのは残念だが,雇用が増えると思えば,仕方がないことか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヴィエンチャン市中レート:1円=82kip

ラオスに来ております。もう三日目。

思ったより暑くはないが,それでも日本人にとっては夏である。
しかしながら,現地の人は冬だと感じているらしい。

例によってラオプラザ前の定食屋ナンプーコーヒー(Nampu coffee)で鶏肉の入った麺,カオ・ピアックを食べた。味が安定していて旨い。

↓カオピアック(2012年2月18日記事より)
Dsc_0550s

大きい椀で一杯,16,000kipである。

食事を済ませた後,手持ちのキップ紙幣が減ってきたので,両替に行った。

レートは

1円=82kip
1元=1228kip

だった。なんで元のレートを書いているのかというと,財布に幾枚かの100元札が入っていたからである。当分中国にはいかないと思うので,ここでkipに替えておいた。

さらにナンプー公園に向かって散歩すると,市民の憩いの場であるナンプー公園が驚くほどに変容していたのである。

詳しくは別記事で。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.02.19

WEB漫画『覇記』の執筆スピードについて

知っている人は知っている,知らない人は知らない。

WEB漫画『覇記』という作品がある。

西暦2004年に起こった大災害によって,日本列島全体が荒廃し,世界から孤立。学園同士が争う戦国時代に突入したという状況下で展開される話である。

第一話は西暦2040年,山口県周防地方にある二都学園の会長が盗賊に襲撃され,それを学兵隊長,高尾陽一が救うところから始まる。高尾は陰謀に巻き込まれて二都学園から追放されるが,紆余曲折を経て,京都政府の御所警察予備隊に入隊し,破格の出世を遂げる。そして,そのカリスマ性を発揮して最高指導者の地位に就く・・・。

意味わかんないでしょ。中二病的なものを感じるでしょ。でも小生は好きなんです,こういう作品が。

『覇記』を読んでいると,ノートにシャープペンでポリティカル学園サスペンス(?)という赤面するような漫画を書き綴っていた高校生の頃を思い出し,ノスタルジックな気分になる。


『覇記』は2005年8月13日にネット上に初掲載され,現在では156話,1759ページに達する大作に成長している。初期の荒削りな画風が,今ではかなり達者なタッチに変化している。書き続けると上手くなる,という見本である。小生としては初期のエッジが効いた描線が割と好きなのだが。


103話以降,東北の覇権争いが描かれている。舞鶴学園会長・藤原哲司(後の仙台王国宰相である),同学園学兵長・貞山青葉(後に哲司と敵対する)らが巧妙な戦いを繰り広げており,いつも,早く続きを読みたい!という気になる。

ここで,問題になるのが,この漫画の執筆速度である。152話から153話まで,約5か月も間が空き,筆を折ったのかと心配になったものである。

著者の執筆のペースを探るため,連載開始からの総ページ数の推移のグラフを作ってみた。明日からラオスに出張するというのに何をやっているのだ?

Haki01

連載開始から1000ページに達するまでに2年程度の日数が経過しているが,それに数倍する日数が経過しても2000ページには達していない。つまり徐々に執筆のスピードが遅くなっているのだ。画力が向上し,作画が丁寧になっているのが一つの原因ではないかと思う。

横軸を連載開始からの経過日数に改めて総ページ数の推移をプロットしたのが次のグラフである。

Haki02

三次関数で回帰してみた結果も併せて示している。

この回帰曲線から推定すると,著者は今後,勢いを取り戻し,あと500日もすれば,2000ページには達すると見込まれるが,いかがなものか?

まあ気長にやっていただき,今後も老読者を楽しませてやってほしいものである。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013.02.17

日本海の底で何かが起きているんです!

先日,リュウグウノツカイを見に行った話を書いた。

(小生が見てきたリュウグウノツカイ↓。2013年1月20日撮影)
Regalecusglesnehead

Regalecusglesnewholebody01


この時までに日本海側で続々とリュウグウノツカイが出現し,「天変地異の前触れか!」と思ったわけである。

参考
珍魚リュウグウノツカイ捕った 新潟、標本で展示へ」(朝日新聞,2013年1月15日)
リュウグウノツカイを公開 山口」(産経新聞,2013年1月19日)
リュウグウノツカイ 定置網に 富山湾再来にギョッ」(中日新聞,2013年1月20日)


リュウグウノツカイだけでなく,日本海沿岸では他の深海の珍魚が現れている。

深海で何が…サケガシラ、2か月で7匹確認」(読売新聞,2013年2月9日)

サケガシラもまたリュウグウノツカイと同じく「アカマンボウ目」に属する。「地震魚」とも呼ばれる。

繰り返しになるが,草木虫魚に異常があるのは,天変地異の前触れなのである。

深海魚が続々と浮上するのは,日本海の深いところで何かが起きている証拠なのではないだろうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カナダ進歩民主党の興亡:わが国の民主党の先例として

2009年8月30日,衆議院議員総選挙で民主党が地滑り的大勝利をおさめ,自民党から政権を奪った。

このとき大敗した自民党を見て,1993年のカナダ下院選挙におけるカナダ進歩民主党の壊滅的敗北を思い出した人々がいる。たとえば,このブログ記事とかこのブログ記事とか。

だが,小生は昨日書いた記事の通り,またこのブログ記事と同様に,わが国の民主党が大敗した2012年12月の総選挙の方が1993年のカナダ下院選挙とよく似た状況であると考えている。

2009年総選挙における自民党の大敗は,むしろ1984年のカナダ下院選挙におけるカナダ自由党の大敗の方が似た状況であると思っている。


カナダの下院選挙における議席の推移は昨日の記事にも示しているが,さらに縮小した表を以下に示す:

下院選挙カナダ進歩民主党カナダ自由党新民主党ケベック連合カナダ改革党その他
1980年2月10314732--0
1984年9月2114030--1
1988年11月1698343--0
1993年10月2177954521


2003年~2012年の日本の衆議院選挙の結果がどうだったかというと次の表のとおりである:

衆議院議員選挙民主党自由民主党公明党みんなの党日本維新の会その他
2003年11月17723734--32
2005年9月11329631--40
2009年8月308119215-27
2012年12月5729431185426

これらの表をもとに,各政党の議席が全議席に占める割合をグラフ化すると以下のようになる:

まず,カナダ下院:

Canadianparliament19801993

つぎに,わが国の衆議院:

Japaneseparliament20032012

これらのグラフを対比すると,

(1)わが国の2005年の衆議院議員選挙結果(自民党攻勢)と1980年のカナダ下院選挙結果(カナダ自由党攻勢)
(2)わが国の2009年の衆議院議員選挙結果(民主党攻勢)と1984年のカナダ下院選挙結果(カナダ進歩保守党攻勢)
(3)わが国の2012年の衆議院議員選挙結果(自民党攻勢)と1993年のカナダ下院選挙結果(カナダ自由党攻勢)

というように対応している。

議席割合で言えば,

(4)わが国の2003年の衆議院議員選挙結果と1980年のカナダ下院選挙結果
(5)わが国の2009年の衆議院議員選挙結果と1988年のカナダ下院選挙結果

という組み合わせの方がより似ているのだが,どの政党が攻勢に出ているのか(以前の選挙に比べてどの政党が議席を伸ばしているのか)という選挙の性質が異なるので,上の(1),(2),(3)の対応の方が適切である。


1984年のカナダ下院選挙においてカナダ進歩民主党が大勝した原因は,ケベック州の特別扱いをカナダ進歩民主党が約束したこと,そして,対米自由貿易を望むカナダ西部の支持を得たことの2点である(参考)。この点,沖縄の基地問題の解決等,様々な約束をして広範な支持を得た2009年のわが国の民主党に似てなくもない。

これに対し,1993年にカナダ下院選挙においてカナダ進歩民主党が大敗した原因は,ケベック州の特別扱いを認める憲法改正案(ミーチレイク協定)がケベック以外の州の反対によって破綻したことが原因である。この破綻により,ケベック州は分離主義のケベック連合を立ち上げ,カナダ西部は新たな保守政党,カナダ改革党を立ち上げた(参考)。この点,民主党がマニフェストの多くを実現できずに支持を失い,2012年の衆議院議員選挙において第三極のみんなの党や日本維新の会に票を奪われていった状況に似ていると思う。


様々なセグメントからの多大な期待を背負って台頭し,結局それを実現できずに支持者を失って壊滅的な大敗を喫したという,カナダ進歩民主党の興亡劇を見ると,やはり,民主党の興隆と衰退を想わざるを得ない。

昨日書いた記事でも述べたが,小選挙区制下では,野党分立は政権党の独走を許す。野党が結集してある程度の大きさの(クリティカル・マスを超えた)政党が誕生しない限り政権交代の可能性は無いし,またそういった政党が誕生するまでには政策の調整などに相当な年月が要求されるだろうと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.02.16

政権党の壊滅的敗北:カナダ下院の場合と似ているところと違うところ

昨年末の選挙での惨敗が相当効いているらしく,民主党の再生への歩みが遅れていることが報道されている。

小選挙区制における政権党の大敗ということで,よく引き合いに出されるのが1993年のカナダ下院(庶民院)選挙の事例である。

下院で6割近くを占めていた政権党のカナダ進歩民主党(中道保守・右派)が大敗し,わずか2議席になってしまったという事例である。

カナダでは長らく二大政党制が続いていて,中道保守・右派のカナダ進歩民主党と中道左派のカナダ自由党とが政権を争っていた。あとは第3党の位置に社会民主主義の新民主党が居るという構成だった。1979年~2000年の下院選挙の結果を表に示す。

下院選挙カナダ進歩民主党カナダ自由党新民主党ケベック連合カナダ改革党カナダ同盟その他
1979年5月13611426---6
1980年2月10314732---0
1984年9月2114030---1
1988年11月1698343---0
1993年10月217795452-1
1997年7月20155214460-1
2000年11月121721338-660

この表をグラフ化したものを下に示す。この図は各政党の議席が全議席に占める割合を表している。

Canadianparliament19792000

1988年と比較すれば,1993年選挙におけるカナダ進歩民主党の壊滅状況がよくわかるだろう。

日本の2012年末の総選挙と似ている部分があるとすれば,新党の躍進ということが挙げられる。日本の場合,民主党に失望した選挙民がいわゆる第三極,維新の会とみんなの党に流れたと言われている。

カナダの1993年下院選挙でも同様のことが起こっており,カナダ進歩民主党を支持していた人々の多くがカナダ改革党(新自由主義)の支持に回った。

1993年から後は,カナダ進歩民主党は低迷,カナダ改革党(のちにカナダ同盟)もケベック連合(ブロック・ケベコワ,社会民主主義)も勢力拡大はできず,2006年2月の下院選挙まで12年余りカナダ自由党の独り勝ちが続く。

野党分立は政権党の独走を許すという小選挙区制の特徴がここに表れている。二大政党間の均衡がひとたび破れるとなかなかもとには戻らない。

日本の2012年末の総選挙では自民党が圧勝した。カナダ下院の事例から考えるとおそらくあと10年以上は自民党の時代が続く可能性がある。


カナダ進歩民主党がその後どうなったかと言うと,ついに,かつての勢いを取り戻すことは無かった。結局,カナダ進歩民主党は2003年にカナダ同盟(前のカナダ改革党)と合併して,カナダ保守党(中道右派・保守)を結成した。そしてカナダ保守党は2006年2月の下院選挙で少数与党として政権を獲得する。

ここから日本の民主党の再生に向けたヒントを得るとすれば,第三極との合併かなぁというところである。その前に中道右派なのか左派なのか,立場をはっきりする必要があるし,第三極は新自由主義なので,合併はそもそも無理なのかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

小惑星2012DA14の重さを計算してみる

昨日はロシアに隕石落下,今日は小惑星が地球に大接近と,連日の天体騒動である。

単なる偶然じゃなくて,本日最接近の小惑星2012DA14がロシアに落下した隕石を連れてきたのではないかと思っているのだが,天体の専門家じゃないのでよくわからない。

さて,本日16日,日本時間で午前4時25分に27,700キロまで接近する小惑星2012DA14の重さ(質量)は13万トンと推測(参照:NHK)されているが,自力で算数を駆使して計算してみよう。

まず,小惑星2012DA14の体積だが,直径45メートルと言われているので,半径は22.5メートル。

つぎに,勝手に球体だと仮定してみる。

中学の時(?小学校だっけ?)に習った,球の体積の公式は

4/3 * π * r^3

だったので,この公式に先ほどの半径を代入すると,体積は

4/3 * 3.14 * 22.5 * 22.5 * 22.5 = 47,689 立方メートル。

岩石の密度は,ここを参照すると,だいたい2.0 ~3.0 t / m^3程度なので,仮に2.5 t / m^3と仮定してみる。

密度×体積が質量なので,この小惑星の質量は

2.5 * 47,689 = 119222.5 = 12万トン

となる。

NHKの記事の13万トンとは1万トン違うが,シロウトの推測としてはいい出来でしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.02.13

オリンピックコア25種目: レスリングは外れ,テコンドーは残った

レスリングが2020年のオリンピックから除外される可能性が出てきたことに驚きの声が上がっている。

逆にオリンピックのコア競技として挙げられている25種目を見てみると,こんな感じである(参考:IOC公式サイト,"IOC Executive Board recommends 25 core sports for 2020 Games", 2013年2月12日):

athletics, rowing, badminton, basketball, boxing, canoeing, cycling, equestrian, fencing, football, gymnastics, weightlifting, handball, hockey, judo, swimming, modern pentathlon, taekwondo, tennis, table tennis, shooting, archery, triathlon, sailing and volleyball

現在行われている26の競技のうち,危ないのではないかと目されていたのはテコンドーだった(参考:「韓国の国技「テコンドー」、五輪の永久種目になるか」,中央日報2013年2月11日)。

しかし,テコンドーは生き残り,レスリングが外れることとなった。

レスリングは古代オリンピックにおいても近代オリンピックにおいても最初からあった「創始競技」であるにもかかわらず。

競技人口のデータがないので,正確なことは言えないが,奇異な印象を受ける。

ここで,小生が思うのは,オリンピックは今や巨大ビジネスであるということ。そしてスポンサーの意向が極めて重要だということである。

ここからは小生の妄想に過ぎないが,国際オリンピック委員会は今を時めく韓国企業の意向を酌んで,テコンドーをコア25種目に含めたのではないかと愚案する。

2012年のロンドン五輪のスポンサーの一つにサムスン(三星,Samsung)があった。いまや世界最大の家電企業になりつつある。もし,テコンドーがコア競技から外れればサムスンはオリンピックへの興味を失うかもしれない。いや別にサムスンでなく,LGでも現代でも良いのだが,現時点で最も勢いのある,つまり資金力のある韓国企業達がオリンピックに興味を持たなくなるのは,国際オリンピック委員会としては大いなる損失である。

一方で,いわゆる格闘技のうち,強力なタニマチを持たなそうな競技は・・・と言えば,レスリングが挙げられる。損得勘定でテコンドーを残し,レスリングを外す。

テコンドーを貶めるつもりはないが,どれだけ収入が得られそうか,そういうビジネス的視点でレスリングが外れ,テコンドーが残ったのではないかと推察する。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2013.02.01

北京市,大気の質が大幅に改善されていると公表

ここ数日,すさまじいスモッグに覆われていることが報道されている北京であるが,北京市環境保護局が「回復」の見通しを発表している:

北京、大気の質大幅改善 青空にも期待」(人民網日文版,2013年2月1日)

北京市は1月31日に雨や雪に見舞われ,また強風にさらされた。

これによって大気が大幅に改善し,2月1日の大気の質は「優良」にまで回復する見通しができた。そこで,北京市環境保護局は各種排出規制を1日午前0時に解除したという。


…例の微粒子PM2.5の一部は雨や雪で洗い流された,ということだと思うのだが,強風で流された分は朝鮮半島を経て西日本に流れ込んで来ているわけである。うちも洗濯物を外に干すことを控えているありさまである。えらい迷惑。


「青空にも期待」と人民網は述べているが,局所的に,そして一時的に事態が解決されているだけ。根本的な原因が解決されていない限り,中国の各都市は今後も繰り返しこのような事態に見舞われるわけである。まあ,市政府としてはわかってて能天気なことを述べているのだろう。


"The Atlantic Cities"に掲載された衛星写真を見る限り,中国はあかんことになっとると思う:

NASA Satellite Image Shows Beijing Drowning in a Lake of Smog (The Atlantic Cities, by John Metcalfe, January 15, 2013)

過去,日本では公害問題が深刻だった頃,GDPの8%を公害対策に投じたという。

中国はほとんどやっていない。やっていても書類の上だけである。もうダメかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大島渚監督の葬儀で,マック赤坂氏が・・・

オリンピック招致の大事な時に女子柔道体罰問題が取り上げられて何やら陰謀めいたものを感じたり,さらにタイミングよく内柴被告への判決が出て柔道界への打撃としてはちょうど良すぎるコンビネーションだと思ったり,某アイドルグループメンバーが坊主頭になったのを見て特に何も思わなかったり,個人的にはどうでも良いニュースが相次いでいる。

そんな中で琴線に触れたのが,大島渚監督の葬儀で,マック赤坂氏が焼香時に「メリークリスマス」と叫んだという情報。

参考:ブログ記事「マック赤坂から大島渚先輩へ

マック赤坂氏は京大農学部卒。大島渚監督は京都大学法学部卒。学部が全然違うし,16歳も年齢差があるが,一応,大学の先輩後輩ということになるのだろう。ブログ上からはマック赤坂氏から大島渚監督への尋常ではない思い入れが感じられる。

葬儀当日の光景はNHK等で報道されていたが(篠田正浩監督や坂本龍一キョージュが出席していた),焼香時の「メリークリスマス」の叫びについては触れられていない。

マック赤坂氏ブログでは,出棺時に「京大学歌,三高寮歌,京大応援歌,そして琵琶湖周航の歌」を歌ったと述べているが,報道各社は巧みに,その歌や映像を避けることに成功したようである。

先日,大島渚監督と田中慎弥の奇縁について述べてみた(参考)ものの,今回のは怪縁とでも言うべきか?


マック赤坂氏の行動は一般的には顰蹙モノの出来事だが,タブーに挑み続けていた大島渚監督本人がもし生きて見ていたらどう思っただろうか?

大島渚監督が倒れ,体が不自由になったとき,松尾貴史は監督の不自由な姿をまねることを躊躇した。そのことを監督は叱ったという。

こういうエピソードを聞くと,マック赤坂氏は正しく遺志を継いだのかもしれないとも思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »