【天変地異の前触れか?】続々と現れるリュウグウノツカイ
新潟県上越市では1月2日に,山口県長門市では1月16日に,富山湾では1月17日に,というように続々と幻の魚・リュウグウノツカイが捕獲されている。
参考
「珍魚リュウグウノツカイ捕った 新潟、標本で展示へ」(朝日新聞,2013年1月15日)
「リュウグウノツカイを公開 山口」(産経新聞,2013年1月19日)
「リュウグウノツカイ 定置網に 富山湾再来にギョッ」(中日新聞,2013年1月20日)
「すわ、天変地異の前触れか!」
ということで,長門市で獲れたリュウグウノツカイが下関の海響館で公開されるというので,この日曜日(2013年1月20日),ツマと一緒に海響館に行ってきた。
公開は1月19日と20日の13時~15時限定。この機を逃すと,一生見ることはできないものと思いながら,宇部から車を走らせ,13時過ぎには海響館に入館。
ついにお目にかかることができました。これがリュウグウノツカイです:
Regalecus glesne (head)
頭だけだとその大きさが分からないと思うので,引いて撮った写真をお見せする。子供ら,大喜びである:
Regalecus glesne (whole body)
このリュウグウノツカイ,長門市沖で定置網にかかっていたもので,全長4.3m,体重30キロのもの。網内では生きていたものの,1月16日の水揚げ時に残念ながら死んでしまったという(参考)。
この特別展示ではリュウグウノツカイの体を触ることができた:
Regalecus glesne (skin)
表面には無数の突起があり,結構堅い。しかし,表面のすぐ下の層は柔らかそうである。タチウオを触っているような感じである。
あと,頭部の表面は結構ぶよぶよしていて,ゼリー状のものがあったりする。これは頭部を正面から見たものだが,口からぶよぶよした何かが出ている:
Regalecus glesne (head, front)
というわけで,今回,一生に一度というぐらいの貴重な体験をさせていただいたわけである。
ちなみに,リュウグウノツカイは,アカマンボウ※の仲間である。
※アカマンボウと言うのはマンボウとは全く別の魚だが,マンボウのように扁平で丸い体をしている。回転寿司のネギトロの材料ともなっている(回転寿司のネタとして代用魚が大活躍しているのは周知の事実)。
リュウグウノツカイが本来生息しているのは陸から遠く離れた外洋の深海であるというから,定置網にかかったというのは極めて稀な事例のはず。
といいながら今月になって続々と捕獲されているのは何事だろうか?
◆ ◆ ◆
ここからは蛇足。
以前,「タル・ベーラ監督『ニーチェの馬』を見てきた件」で書いたように,古来より草木虫魚に異常が見つかるのは,天変地異の前触れなのである。
古代中国の歴史書・春秋経では魯の哀公14年に神獣・麒麟が捕獲されたことを記している:
十有四年,春,西狩獲麟。(春秋)
この簡潔な記述によって,春秋経は,周王朝を中心とした政治体制の終了(春秋時代の終了)あるいは魯国の衰退を告げている。
さて,リュウグウノツカイの登場はいかなる異変を告げるのだろうか?
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