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2012.12.07

ランダムサンプル選挙の可能性

今発売されている"WIRED"ではなくて,前の号(Vol.5)で「ランダムサンプル選挙」というアイディアが紹介されていた:

民意2.0 ランダムサンプル選挙で民主主義はもっと正しく機能する

2人の学者が,時を同じくして提案する,古くて新しい選挙の方法。かつて古代ギリシアのアテネ市民が採用していた「少人数選挙」で,「民意」は,より正確に「民意」を反映したものとなるか。("WIRED Vol.5", pp. 38 - 39)

全ての人に投票に行くように促すよりも,投票権を持つ人々の中から一部の人たちを投票人として無作為に選んだ方が,より多くの人の意見を反映する結果が得られる…というアイディアである。

投票人には熟考する時間が与えられ,その結果として投票を行うというわけである。裁判員制度と似ている。

膨大な数の人々が,聞きかじりの知識や思い付きで投票するよりも良いだろう,というわけである。

最近は投票率が回復してきたとはいえ,それでも30%以上の人々は選挙を棄権している:

2000年総選挙 62.49%
2003年総選挙 59.86%
2005年総選挙 67.51%
2009年総選挙 69.28%
(総務省選挙部「目で見る投票率」(2012年3月)より)

3割の人が投票しないという時点で,一人一票の原則が崩れているといえる。また,低投票率の場合,組織化され,動員された人々の意見が強く反映されるということになる。

さらに,世代間格差の問題もある。20代(20~29才)の投票率は低く,これからの日本を担う人材の意見が十分に反映されていない:

2009年総選挙の場合
20~24歳 46.66%
25~29歳 52.13%
……
65~69歳 85.04%


2005年総選挙の場合
20~24歳 43.28%
25~29歳 48.83%
……
65~69歳 83.69%
(総務省選挙部「目で見る投票率」(2012年3月)より)

ランダムサンプリングであっても,3万人ぐらいの規模になれば地域や年齢構成など,様々なデモグラフィック属性を反映することができるだろう。

「ランダムサンプル&熟考」選挙の方が民主主義が適切に機能するという可能性はある。

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