笠井潔『8・15と3・11―戦後史の死角』からスガ秀実『反原発の思想史』へ
先の記事では笠井潔『8・15と3・11―戦後史の死角』について長々と書いてしまったが,結局のところ,同書の主張は,
「歴史認識を持て!」
「まわりの『空気』に流されるな!」
ということに集約できると思う。
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『8・15と3・11―戦後史の死角』は今年の9月に出版された新書だが,その半年前の2月,同じように原発問題における歴史認識の必要性を訴えた本が出ている。
スガ秀実『反原発の思想史』(筑摩選書)がそれである(スガは糸へんに圭という漢字)。
反原発の思想史: 冷戦からフクシマへ (筑摩選書) スガ 秀実 筑摩書房 2012-02-13 売り上げランキング : 278324 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
現在読み始めたところだが,原発問題とサブカルチャーの系譜との関連が記述されていて非常に面白い。笠井潔や松岡正剛の話も出てくるよ。
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