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2012.04.24

冷涼都市:バンドン

先日はマレーシアのクアラルンプールにいたが,現在はインドネシア・西ジャワ州のバンドン(Bandung)にいるわけである。

高校で習う世界史では「バンドン会議」で知られている都市で,人口は250万人。スンダ人が多く住んでいる。

Bandungs

上の写真でもわかるように,ジャカルタと違って,あまり高層建築が見られない。

標高700メートルを超える盆地にあるため,ジャカルタに比べると冷涼ですごしやすい気候である。かつて,オランダの植民地だった頃,支配層の避暑地として開発されたという経緯がある。20を超える大学が存在し,学園都市としても知られる。いわば,軽井沢につくば市ができて,250万人住んでいるというイメージか?

毎週日曜日7:00~10:00,バンドン工科大学(ITB: Institut Teknologi Bandung, スカルノやハビビといった歴代の大統領を卒業生にもつ名門大学)の近くにある,Goda通りは歩行者天国に変わる。歩行者天国はこの都市に住むティーンエイジャーによるパフォーマンスで埋め尽くされる:

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ASEANの国々の若者は元気がいい。やはりこの元気のよさを日本にも取り込みたいものだ。

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2012.04.18

沸騰都市:クアラルンプール

夜行便で移動し,今朝,クアラルンプールに到着。わりとど真ん中のホテルに泊まっている。

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マレーシア人の一人一人は優雅に歩いたり,しゃべったり,食事をしたりしているが,群集全体を見ると,活気を感じる。

誰か,ASEAN諸国の元気のよさを日本に取り込む方法を教えてください。

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2012.04.17

マレーシアとインドネシアに行きます

先月も先々月も東南アジアに行ったが,今度はマレーシアとインドネシアに行くわけである。

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毎月下旬はASEAN旬間。

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2012.04.12

坂口謹一郎『日本の酒』を読みながら

最近,晩飯時に日本酒を飲んでいる。

以前は日本の酒といえば,二日酔いしにくいということや九州文化圏に近いということで焼酎を飲んでいたのだが,急に日本酒に興味が移った。

きっかけは本棚に眠っていたこの本をたまたま読んだこと。

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著者坂口謹一郎博士,通称「サカキン」氏は発酵・醸造に関する世界的権威で,歌人でもあった。

読んでいると日本酒が結構特異な酒であることがわかる。

例えば,醸造酒としては世界でも屈指のアルコール度数(通常15, 6度)を誇ること。ビールが普通は5, 6度ぐらい,ワインが高くても14度ぐらいというのに比べるとやはり高い。

新酒が尊ばれ,長年寝かせるという習慣が無いのも面白いことである。ワインなどは新酒でも飲まれるが,長期保存が普通に行われている。

甘口・辛口という区分があいまいで,時代によって変化していることも面白い。明治維新のころなどは全体的に辛口で,アルコール度数が18%を超えるものまで存在した。当時の甘口は現在なら辛口になることだろう。日本酒の甘辛については今も明確な分類は無く,ワインとは対照的である。「甘口酒」・「辛口酒」という明確な区分を設けていれば,食前・食中・食後など使い分けができて,飲酒の楽しみが増しただろうに,とは,著者が繰り返し述べるところである。

ワインのソムリエがやっているような,「どの料理にはどの銘柄が合う」というリコメンドが行われないことも日本酒の特異な現状である。

品評会がよく行われ,数多くの銘柄が味を競っているのにもかかわらず,作って出荷された後のケアがあまりにもずさんなのはもったいない(これこそ日本酒の消費が平成に入ってからどんどん低下していることの原因なのではなかろうか? と小生は思う)。


  ◆   ◆   ◆


さて,最近飲んだ酒について報告。山口の地酒に専念していて,永山本家酒造(宇部)の「特別純米酒 男山」->村重酒造(岩国)の「純米酒 金冠黒松」->酒井酒造(岩国)の「上撰 五橋」の順で飲んでいる。日本酒愛好家という程じゃないので高いのは飲まない。

永山本家酒造の酒としては「特別純米 貴」が名高い(吉田類が嬉しそうに飲んでいた)が,近所のリカーショップになかったので,普通の「特別純米酒 男山」を買ってきた。アルコール度数は15度以上16度未満。日本酒度は+5。米は山口県の誇る「西都の雫」を80パーセント使用。

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日本酒らしい米味。刺身に良く合う。


「男山」を飲み果たした後は,村重酒造の「純米酒 金冠黒松」に手を出した。「2011年春季・全国酒類コンクール・純米酒部門第1位」というラベルに目がくらんだから。アルコール度数は15度以上16度未満。日本酒度は+3。酸度は1.6。米は「西都の雫」100パーセント。

Kinkankuromatsu

「男山」に較べると随分と透明感があって,グラスに入れたとき銀色に光った。「男山」に較べると甘く感じる。

で,昨日・今日と,山口県ではメジャーな「上撰 五橋」を飲んでいるところ。これは純米酒じゃなくて,醸造アルコールが入っている。「アル添」は別に悪い事じゃなくて,さっぱりとした飲み口をもたらす。実際,これは随分とスッキリした酒である。

アルコール度数は15度以上16度未満。日本酒度は+7から+8…というのだが,なぜか甘く感じた。酸度は1.5~1.6で先の「金冠黒松」とあまり変わらないのだが。やはり「アル添」効果か?


偉そうに3銘柄飲んでみたが,今のところ,「どれも食事に合う。とくに魚に合う」というどうしようもない結論。さっぱり度で言えば,「特別純米酒 男山」よりも「純米酒 金冠黒松」,「純米酒 金冠黒松」よりも「上撰 五橋」という感じだが,少し複雑な味も感じられる「特別純米酒 男山」の方が魅力があるかも。

今後も高くないものばかり漁ることになると思うが,パック酒には手を出すまいと思っている。

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2012.04.09

頼長と家盛のBLの件

視聴率がおもわしくないという話だが,気にせず「平清盛」を見ている。

今週の「家盛決起」は笑っちゃうほど良くできていた。頼長(山本耕史)と家盛のBL(ボーイズラブ)が平家一門を揺るがすという話。録画してツマにも見せたぐらい。

悪左府こと藤原頼長が男色家だったのは平安朝の歴史に詳しい人は良く知っている話である。なにしろ本人の日記である「台記」にもそういう記述が登場する。

ネットで手に入る台記の資料としては原水 民樹「台記 注釈」(言語文化研究・徳島大学)という論文がある。保元・平治の乱の研究者による,至って真面目な論文だが,頼長の男色についても記述がある。

たとえば,久寿2年6月24日の日記:

庚子。成雅朝臣と奇怪の事有り。

成雅というのは頼長(と,その父・忠実)の寵臣だったらしい。「奇怪の事」というのはアレなんだろう,というのが定説。

同年7月3日にも同じような記述がある:

今夜,成雅朝臣と奇怪の事有り

またか。

さらに

今夕,成雅朝臣と復び奇怪の事有り(同年7月7日)

壬戌。今旦,成雅朝臣と復び奇怪の事有り(同年7月17日)

と頻出。この成雅という奴,頼長が内覧の宣旨をもらえるかどうかやきもきしていたときに,「夢で内覧の宣旨が降るのを見ましたよ」(同年8月11日)とかおべんちゃらを使う奴である。見え透いたことを言う奴なのだが,頼長のお気に入りだったのだろう。

日本男色模様:日本男色小史」というウェブページに良い解説があるので,興味ある人は見ていただきたい。


頼長のことを真面目に調べたいならこちら:

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頼長は実は女性だった…という奇想を楽しみたいならこちら:

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2012.04.03

サマセット・モームのスパイ小説『アシェンデン』

『月と六ペンス』でおなじみのサマセット・モーム(William Somerset Maugham)は,かのジェームズ・ボンド卿(007)も所属したMI6の諜報員だった。

第一次大戦時にモームは諜報員となり,中立国スイスや同盟国のロシアで活動をした。その頃の経験をもとに書いたのが,この『アシェンデン』("Ashenden or the british agent", 1928)である。

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随分前に買ったのだが放置したままだった。先日のインドネシアへの出張時にカバンの中に入れておいて,移動の飛行機の中で読んだ。一人で海外に出張するという状況が,なんだか諜報員っぽい感慨を呼び起こし,わりと興味深く読んだ。


  ◆   ◆   ◆


アシェンデンというのは作者の分身で,本作品の主人公の名前である。イギリスの作家兼諜報員として働いている。主としてスイスのジュネーブで活動しているが,フランスやイタリアなどでも活動することがある。一番の大仕事らしいのはヨーロッパ->アメリカ->太平洋->日本->シベリア鉄道と地球をほぼ一周してロシア革命下のペトログラード(現サンクトペテルブルグ)で対露工作をしたことである。実際にモームもケレンスキー内閣への協力活動を行っていたという。

諜報員と言うと007・ジェームズ・ボンド卿の如き大活躍を想像する人も多いかと思うが,本作で描かれる活動は極めて地味である。モームは序文でこのように書いている:

秘密情報部で働く情報員の仕事は,全体的には,極端に単調なものなのだ。多くの仕事は異常なほど役に立たない。その仕事が物語にと提供してくれるものは,ほんの断片か要領を得ないものである。(10ページ)

本文の中でも同じようなことが書かれている:

表向きの生活は,市役所の事務員並みに規則正しく単調なものだった。決められた間隔をおいて配下のスパイたちに面会し,報酬を支払う。新顔を雇い入れることができたときには,指示を与えて彼らをドイツに送り込む。送られてくる情報を待って,受け取ったものを本部へ転送する。週に一度は自らフランス領に入り,国境の向こうにいる同僚と打ち合わせをし,ロンドンから来る指令を受領する。(「7 パリ旅行」158ページ)

アシェンデンは,戦況にどのように影響を与えるのか良く分からない仕事を淡々とこなしていくわけだが,そんな一見退屈そうに思える日常の中で,実は読者を退屈させない数多くの事件が発生している。やはり戦争なのだと思い起こさせるのは,手違いで無関係なギリシア人が殺されたり,ドイツ側についたインド人やイギリス人がアシェンデン達の罠にかかって死を迎えたりする件(くだり)である。

先日,ワシリー・グロスマンの『人生と運命』について少し書いたが,普通の人が淡々と恐ろしいことに加担するというのが戦争の怖さである(いや,我々はすでに経済戦争の真っただ中にいる。我々は普通に生活しながら世界のどこかで誰かを死に追いやっているのかもしれない。そういうことをふと思い起こさせる)。


  ◆   ◆   ◆


訳者の岡田久雄氏は朝日新聞の元記者,中島賢二氏は英文学の翻訳家。訳者あとがきによれば,両氏は東大教養部の同級生で寮の同部屋で生活していた。

もともとは中島氏が本書の翻訳を進めていたが,胆嚢ガンを患い,作業が思うように進まなくなった。そこで,岩波書店の好意により岡田氏が協力し,出版の運びとなった。訳者あとがきにも書かれているが,本書は両氏の友情のあかしである。

中島賢二氏は本書刊行の翌年,2009年4月8日に逝去した。

【参考】
「会員・中島賢二氏死去 - 日本推理作家協会」
「牧人舎【ゲストコーナー】中島賢二2004.12」

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2012.04.01

黄幡社にも桜の季節が来まして

お昼にツマと「キースパイス」で「焼きカレーランチセット」を食べた後,腹ごなしに下条の「黄幡社(おうばんしゃ)」がある公園に行った。「黄幡社」というのは先日書いたように,黄幡神=牛頭天王=スサノオを祭ってある社のことである。

今年は桜の開花が遅いのだが,黄幡神の桜もようやくほころび始め,のどかな景色を見せている:

Cherry

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