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2012.04.09

頼長と家盛のBLの件

視聴率がおもわしくないという話だが,気にせず「平清盛」を見ている。

今週の「家盛決起」は笑っちゃうほど良くできていた。頼長(山本耕史)と家盛のBL(ボーイズラブ)が平家一門を揺るがすという話。録画してツマにも見せたぐらい。

悪左府こと藤原頼長が男色家だったのは平安朝の歴史に詳しい人は良く知っている話である。なにしろ本人の日記である「台記」にもそういう記述が登場する。

ネットで手に入る台記の資料としては原水 民樹「台記 注釈」(言語文化研究・徳島大学)という論文がある。保元・平治の乱の研究者による,至って真面目な論文だが,頼長の男色についても記述がある。

たとえば,久寿2年6月24日の日記:

庚子。成雅朝臣と奇怪の事有り。

成雅というのは頼長(と,その父・忠実)の寵臣だったらしい。「奇怪の事」というのはアレなんだろう,というのが定説。

同年7月3日にも同じような記述がある:

今夜,成雅朝臣と奇怪の事有り

またか。

さらに

今夕,成雅朝臣と復び奇怪の事有り(同年7月7日)

壬戌。今旦,成雅朝臣と復び奇怪の事有り(同年7月17日)

と頻出。この成雅という奴,頼長が内覧の宣旨をもらえるかどうかやきもきしていたときに,「夢で内覧の宣旨が降るのを見ましたよ」(同年8月11日)とかおべんちゃらを使う奴である。見え透いたことを言う奴なのだが,頼長のお気に入りだったのだろう。

日本男色模様:日本男色小史」というウェブページに良い解説があるので,興味ある人は見ていただきたい。


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