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2011.12.27

シルヴァン・ショメ『イリュージョニスト』を見てきた

先日(23日),シルヴァン・ショメ監督,ジャック・タチ脚本のアニメーション『イリュージョニスト』をYCAMで見てきた。

Lillusioniste

【あらすじ】
1950年代。ロックやテレビの台頭によって,演芸の人気に陰りが見え始めた時代。
老手品師タチシェフはドサ周りを余儀なくされていた。パリを遠く離れ,スコットランドの離島にたどり着いたとき,タチシェフは,彼を魔法使いだと信じる少女アリスに出会う。島を離れ,再び旅に出るタチシェフをアリスは追う。タチシェフはアリスを放っておくことができず,エジンバラで共同生活を始める・・・。


  ◆   ◆   ◆


「ぼくの伯父さん」でおなじみのジャック・タチの幻の脚本をもとに作られたアニメーションである。

ショメの映像はノスタルジックでとても美しい。小生はヨーロッパを旅した経験はそれほど多くないが,そのときに感じた空気を,映像を通して再び感じることができたと思う。

このアニメーションの中には印象に残るお遊びがある。タチシェフが映画館に逃げ込むシーンがあるが,そのとき映画館のスクリーンに映し出されていた映画は「ぼくの伯父さん」だった。これはショメからジャック・タチへのオマージュなのだろう。

タチシェフの手品の小道具的として良く肥えたウサギが出てくるが,その動きが本物らしくて良い。ウサギというものは何を考えているのかわからない動物で,また凶暴でもある。そのユーモラスさ,凶暴さが良く描けていた。

アリスはタチシェフを魔法使いだと信じているほどのピュアな少女だが,それゆえ,流行のドレスやら靴やら,やたらといろいろな物を欲しがる。非常に金のかかる少女だが,その願いをかなえるため,タチシェフはエジンバラで非常に苦労する。そこまで尽くすのはなぜかというのは映画の最後にわかる。


  ◆   ◆   ◆


映画自体はものすごく良かった。だが,映画の中ごろで,YCAMの映写機が1,2分振れまくり,映像を見て酔いそうになったのは残念。

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コメント

 YCAM素敵な催事いろいろやっているようですね。
 さてタチと言えば「プレイタイム」という超大作があるのを御存知でしたか?
 エトランゼである彼のもうひとつの(「真の」と言うべきか)顔である「モダニズムへの偏愛と懐疑」、この矛盾した感情がデリケートな優しさをもって背中合わせになった傑作です。
 ソウル・バスもびっくりのシャープな映像の中で繰り広げられる無名の人々のなんとも微笑ましいふれあい。素晴らしい作品です。

投稿: 拾伍谷 | 2011.12.28 18:53

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